弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

二弁フロンティア2017年11月号 面会交流

講演録「別居・離婚と親子の面会交流」

FPICの山口さん…と思いきや、山口さんお二人いらっしゃるのね。恵美子さんではなく美智子さんのご講演です。

厚労省の調査研究事業。理想の面会をめざしてがんばっていた時代から、理想でなくても親子の縁をとにかくつなぐという再出発。再調停はまずいことではない。玉砕かほそぼそでも継続か。子どもへの親機能の補完。同居親の被害意識への対応。別居親への未来志向。

中野信子「ヒトは「いじめ」をやめられない」

なぜいじめは起こるのでしょうか。なぜ人は人をいじめてしまうのでしょうか。

これは、脳科学ばかりでなく数理社会学や行動社会学などの見解も、いじめをはじめとする社会的排除行為が、ヒトが種として存続することを有利にしてきたことを示唆しています。 

 これ、本文の一行目なんですが、文章が…。「これは、」はどこにもつながってないし、その続きの文章の平仄もヘンですよね。この方の文章って、本書を通じてずっとこんな感じなんですけど、編集の人が整理したりしないんでしょうか。わたしけっこうこういうの耐えがたいので、一語一語を追わない超速読モードにして30分で読みました。

フリーライダー」「裏切り者検出モジュール」「サンクション」「オーバーサンクション」「オキシトシン」「仲間意識」「セロトニン」「ドーパミン」「類似性」「獲得可能性」「社会的報酬」「アンダードッグ効果」「ルシファーエフェクト」「メタ認知力」

ヒトは「いじめ」をやめられない (小学館新書)

曽野綾子「夫の後始末」

強者礼賛の気があったことを認めつつ、そうはいかない状況の自分を振り返っているところ、最後のあがき、あがくことを、必要なこととして肯定しているところが印象的でした。

夫の後始末

ダン・オルヴェウス「オルヴェウス・いじめ防止プログラム」

オルヴェウスいじめ防止プログラム読み中。まだ序盤。アメリカでいじめ対策が進んだきっかけは、学校での銃乱射事件と。いじめを受けた子どもによる銃乱射多発で。そ、そうか…posted at 15:48:21
いじめている生徒どうしのグループ対応は逆効果。いじめている生徒の自己肯定心は平均的か積極的で自己肯定プログラムは逆効果(攻撃者としての地位を自信づける)。posted at 17:04:56
ゼロ・トレランス(不寛容)政策は逆効果。ピア・メディエーションは逆効果。posted at 17:07:41
日ごろから息子に人権教室の実験台?になってもらっていて、その延長でオルヴェウスの「いじめサークル」について説明してみたんだけど、さすが1年生?通りがいいというか、ピュアというか。うちのが純真すぎるのか?posted at 17:36:49
そしてそのとき限りで終わるではなく、折に触れて、おぼえてるなとわかる発言が出るので、さすが1年生?浸透がすごいなと思う。こんなんならどうにでもできる、と思いかねないけど、そうはいかないんだろうな。posted at 17:39:01
しかし、アメリカで銃乱射事件が多発したからいじめ対策が進んだというけど、銃乱射多発でもって自動的にいじめがおさまるわけではないのね。posted at 17:45:05
いじめの主な特徴の一つは力のバランスが崩れていることです、だから二人の生徒間の正常な人間関係と見なすことはできません。→よってペアメディエーションは不向き。
ピアメディエーションの妥協の方向の作用。同等の力という前提。メディエーターの道徳的判断の必要。委ねることの責任が重すぎる。posted at 19:28:46
ロールプレイ。終了後に役を解いてあげること。役の感想を聞く、ロールプレイの感想を聞く。→メタ的視点をいれること、かな?posted at 20:44:48

オルヴェウス・いじめ防止プログラム:学校と教師の道しるべ