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弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

神林長平「だれの息子でもない」

いま、amazonのレビューをそうそうそうだよねと思って見てました。露天風呂で闘う場面が急にコミカルで、私は神林のコミカル系はやはり苦手。いつもの神林なんだけど今回はなぜか慰めがある読後感。

佐藤留美「凄母 あのワーキングマザーが「折れない」理由」

amazonのレビューがやたら悪かったのでしばらく読むのを見送ってたことを読み終わってから思い返し、私もこれらのトンデモ人間の仲間なのに自覚がなかったなと。 こないだ人としゃべってて思い出したんだけど、私が出産前後にほとんど休業してない(出産前日…

滝口悠生「死んでいない者」

何コレすごい好きと思ったら受賞の言葉を読めば保坂の流れをくむ人ってことなのか。空に浮かぶと川に流れるのところが特に!

本谷有希子「異類婚姻譚」

結婚あるあるのおかしみで読ませて途中に病みが入って最後はブンガクっぽくキレイに昇華、という感じ。

庄野潤三「夕べの雲」

庄野潤三の文章の独特のトリップ感と、保坂和志の文章の概念が直接脳に来る感じとは似ているようでちょっと違うのだけど、このたびこれを読んで、描写の脈絡に共通するものを感じた(と書きつつ庄野と保坂でググってみたら、保坂スレで庄野のことを書いてい…

堀江貴文「本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方」

この人ならこう言うよねという予定調和な内容なんですが、こう書くと恥ずかしいような感じもしますがまことにそのことよ同意同意と思ってしまう私です。わかるわかるって読むひとには当たり前の内容だし、わかんないひとには言ってもわかんないよね。

岸見一郎「嫌われる勇気」

堀江本で触れられてたのと、あとここではそういうのも紹介しないんだけど私は実はけっこう育児書も読んでてアドラー派の育児書を続けて読んだものだから、今さらながらで読んでみたのでした。いま書きながらわかったけど続刊がもうすぐ出るのね。

最相葉月「絶対音感」

絶対音感だけならそんなに興味ないのですが、早期教育の功罪みたいなテーマ性があると知って読んでみました。本人の選択以前の早くから教えこまないと開かない扉もあるようだけどそのことの是非だったり、そうでなくても多かれ少なかれ親が決めるひとつひと…

前川修満「会計士は見た」

内容は雑誌のコラムを集めたようなライトさですが、まあなるほどと。

医療の安全に関する研究会「市民が詠んだ医療の安全川柳集」

医療事故情報センターの会議にて名古屋の加藤良夫先生からご恵贈いただきました。医療安全についての川柳集。最後の選評も含めてなるほどなるほどとおもしろく読ませていただきました。ありがとうございます。

神林長平「絞首台の黙示録」

意識と命と科学と神と信仰と父と子と!! 意識は人にのみ属するか環境とともに成り立つのかとか!!! 思わずハアハアしてしまう神林節なのと(フムンは1回)、また思想的には保坂ワールドもあわせて思い出したり(言いたいことは2人とも似てるっぽいのに…

アリアナ・ハフィントン「サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功」

わたしは読んだもののほんとの全てをここに書いているわけではなくてたとえば自己啓発系のも意外と読んでるもののそういうのはあえて書いてなかったりします。で、これもそういう書かない系統とちょっと紙一重なのですが、女性の自伝枠としてあげておきます。…

堀川惠子「原爆供養塔 忘れられた遺骨の70年」

「教誨師」もそうだったのですが一読圧倒される本です。広島市ってもっとこういう、遺骨の特定とかそういうの頑張ってやってきたのかという勝手なイメージがあったのですが、40年ものあいだノートと骨箱の中の紙片の照合もしないで、帰るべき遺骨が帰らな…

東京弁護士会親和全期会「こんなところでつまずかない!弁護士21のルール」

エレベータのボタンとか女子力とか、どんなこと書いてあるんだろと思わせる惹句がうまいですね。オーソドックスなんですけど、たしかに踏まえておきたいことが書いてあります。私も若いときに読んでいればと思ったポイントがいくつか。オススメです。 これと…

野尻千里「心臓外科医がキャリアを捨ててCEOになった理由」

39歳で心臓外科医からメーカー勤務に転身、41歳で結婚、42歳で出産(前日まで働き産後1週間で職場復帰)という自伝。ワオ、マッチョ! 私はこういうの大好物ですよ~~でも読む人を選ぶかも。オトコ社会であることを前提に、ルサンチマン風味なく現実…

杉田成道「願わくは、鳩のごとくに」

妻なる人の気迫がスゴイです。医学生として出産し産後3日で授業に出て、年子で3人をとかスゴすぎ。そのあたり私も人にはスゴすぎと言われる部類でありつつ別にスゴイと言われるためにやってきてるわけじゃなくてこの方もナチュラルな道行きとしてそうなっ…

北海道新聞社「弁護士―北海道の人脈・事件・裁判 (1981年)」

弁護士―北海道の人脈・事件・裁判 (1981年)作者: 北海道新聞社出版社/メーカー: 北海道新聞社発売日: 1981/10メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見る鳴鐘社の「平成4年版北海道の弁護士」は当事務所の自慢の蔵書ですが、それよりさらに遡るコレ! 巻…

永田淳「評伝・河野裕子:たつぷりと真水を抱きて」

息子が自分の評伝を書く、若いころの日記(しかもセロテープで三辺をとめた袋とじも!)を読む、なんて、ヒョエーという感じ! さすが歌人一家…。北杜夫の「青年茂吉」を読んだときのこともちょっと思い出しましたが、息子→父と息子→母は関係性がまた違うも…

つんく「だから、生きる。」

このごろ軟派な本ばかり読んでるようですが! と見えて、こういうのって夫婦や親子で読んで感想を言い合うと、お互いの医療観や死生観がわかったりすりあわせが出来たりするのでけっこう良いなあと思うんですよ。読んだこと自体より、そういう副効用が大事だ…

又吉直樹「火花」、羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」

自宅に文藝春秋があったので読んでみました。 「火花」は、田中慎弥や西村賢太のような昔っぽい、ニオイのしそうなブンガクですよね。オチがグロテスクであり、この終わり方である必然性はどうなのか。終わらせ方がわからなかったのでは、とは誰の選評だった…

綿矢りさ「ひらいて」

・語り手が自分の感情を自覚してないの禁止(頻出例:失ってみて初めて気付く大切さ) ・視野が狭くなって極端な行動とらせることで狂気やひたむきさを表現してブンガクっぽくするの禁止 ある人が書評で褒めてたので読んでしまったのだけど、芥川賞二作とこ…

谷崎潤一郎「細雪」

初谷崎です。谷崎って…文学かと思い込んでたんだけど、これって全然、娯楽小説ですよね。実際そもそもそういうものとして書かれてますよね。文庫で上中下というボリュームですが寝食を忘れるいきおいで一気読みしてしまいました。文章の美しさ、姉妹達の人物…

ヴィクトール・E・フランクル「それでも人生にイエスと言う」

5歳児がたいくつして「いいことないかな〜」とブーたれると、「人はいいことのために生きるんじゃなくて、生きた結果としていいことがあるんだよ、フランクルも言ってたよ」と諭したりするんですが、言ったからってわかるわけもなく、逆に5歳にしてそんな…

ヴィクトール・E・フランクル「夜と霧 新版」

どうしてか夏になると振り返りたくなる大戦史、というわけで、いまさらですが初読の「夜と霧」。そして読んでみてようやく、あの本のあの箇所は「夜と霧」のここを踏まえていたのだなと、いろんな本のいろんなことが連なって浮かんで、すべてが繋がってくる…

川口有美子「逝かない身体―ALS的日常を生きる」

魂の器である身体を蘭の花のように育てる…生きることの意味の極みがあります。

割田剛雄, 小林隆「皇后美智子さまの御歌(みうた)」

歌と写真と解説でライトにまとまった構成。「岸」の歌が収録されていなかったのが残念。

河野裕子「桜花の記憶 河野裕子エッセイ・コレクション」

kindleにて。アタマが疲れてものが読めない感じが続いていたのですが復調の兆し。

河野裕子「たったこれだけの家族 河野裕子エッセイ・コレクション」

kindleにて。またこういうものを読みたいモードになってきました。

佐伯照道ほか「有利な心証を勝ち取る民事訴訟遂行」

たとえばなんですが、「第5章 訴訟を有利に進めるために」の内容は、項目としては「1 はじめに」と「2 若手弁護士へのメッセージ」の2本建てだけで、「1 はじめに」の本文はたったの6行、「2 若手弁護士へのメッセージ」は、内部の項立てもナシで30…

藤原章生「世界はフラットにもの悲しくて 特派員ノート1992-2014」

紛争地帯に一人で赴くようなたぐいの男性の書く文章は「自分に酔った男調」に決まっている、と私は私にひゃっぺんでも言い聞かせたいのです…。でも、「深夜特急」は違ったしなあ… 特別な光景を目にした意味を表現すべきは文章でも写真でもなく、それによって…

志村ふくみ、 石牟礼道子「遺言: 対談と往復書簡」

若松映輔からの流れで手に取った一冊。 石牟礼:今日は、私、大変バカなことを言っていると思います。 志村 :とんでもない!そのバカな、とおっしゃっていることがすごいんですよ。まともなことだったら、面白くない。なにも、まともなことなんか、誰でもし…

松本麗華「止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記」

特殊な境遇に置かれた人の自分探しの記ですね。現在進行形の探し中で体験が昇華されていないので、読後感はよいものではありません。ご健勝を、というところ。

中村直人「訴訟の心得」

一般民事事件は「スコープから外している」というので気後れしつつ読みましたが、それはむしろご謙遜というか何なのか?私のような者にも十分以上に参考になる内容です。 そして「楽しい訴訟」「戦(いくさ)系の弁護士」などなど、中村節が痛快。 立証度に…

本田由紀「もじれる社会: 戦後日本型循環モデルを超えて」

「育休世代のジレンマ」を一緒に読んだ人が、そこで何度も参照されていたからと勧めてくれたのが本書。いちいちがごもっともで蒙を啓かれる思いです。 「ハイパー・メリトクラシー」「ジョブとメンバーシップ」「戦後日本型循環モデル〜教育・仕事・家族」「…

須田桃子「捏造の科学者 STAP細胞事件」

読んだときはちょうど、個人的でも仕事上でもない、とある人間模様に、あ〜あ、どいつもこいつも!とくさくさしていたところだったのですが、まあこの状況よりよいよなとスッキリしてしまいました。「弁護士転ばぬ先の経営失敗談」といい、下を見て満足する…

北周士「弁護士 転ばぬ先の経営失敗談」

弁賠つかう場合のお作法など実践的に参考になる部分もありつつ、特に私は冒頭の数事例を読んだだけで深い安らぎと癒しをおぼえ、そのとき抱えている鬱屈がキレイに、そのことについてはもう何も思わないレベルにまで昇華されたのでありがたい読書でした。オ…

弁護士法人マイタウン法律事務所「男の離婚術」

ご相談者文庫用に購入。記載内容が必要・十分にして、非現実的であったりダークサイドであったりしない(←という言い方もヘンですが、弁護士でない著者の場合にそういうものを見受けるので)、良書でした。男性の方にはオススメです。

加藤新太郎「リーガル・エクササイズ―裁判官から見た「法と社会」「事件と人」」

カトシンは座談会で弾けている方が輝いていると思います。 名の変更事件については、同種の氏or名変更事件があったら書証に出したいような感じがします。氏の変更についてイヤに判断が固い家裁もあったりしますから。

若松英輔「生きる哲学」

生きる哲学 (文春新書)作者: 若松英輔出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/11/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る衒学的&自分に酔った男調と紙一重の文章…好きなのか食傷するのか私的にはギリギリの若松映輔氏です。 文章から膨らむ想…

小磯修二「地方が輝くために――創造と革新に向けての地域戦略15章」

講演を聴く機会があってけっこう良かったのでご著書を読んでみました。学者さんの格調高い本をたまに読むと新鮮で、もっともっと勉強したいような気持ちになります(なるだけ…)。 冒頭、自分がいまちょうど考えていたようなことが書かれてあって、そのこと…

堀江貴文「我が闘争」

私はビルドゥングスロマン好きなのでこういうのはもとより大好物です。 「今、やるべきことをやることしか、幸福になる道はない。」 というわけです。

保坂和志「朝露通信」

保坂の新作ということで期待が過ぎたのかもしれませんが、ちっとも良いと思えなかった〜(ToT) 新聞連載ということもあってか、これまでより色々なとこで書評を見かけて、どれもいいふうに書いてあったのに… なんで良いと思えないかは自分なりの仮説はあるの…

神山典士「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」

S極とN極の出会いの悲喜劇。おもしろかったです。

伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」

寓話系ではなくライトに普通におもしろい方の伊坂です。後味のこらず。

江國香織「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」

児童文学っぽいけどありがちな思わせ不思議ぶりっこではなく。お得意のひたむき感のある恋愛と狂気と。子どもであることの不自由さ。結末の不意打ち!かなりよかったです。

官澤里美「弁護士業務の勘所 ~弁護士という仕事をもっと楽しむために~」

amazonのレビューは不当に辛口と思います。業務部分は全体的にちょっと理想高いめの普通のことが書かれていると思いますが、その普通の理想の高さを一貫することに価値があるのでしょう。また、経営部分は法律事務所としては変わったところがあるかなと思い…

第一東京弁護士会法律相談運営委員会「実例 弁護士が悩む家族に関する法律相談―専門弁護士による実践的解決のノウハウ」

成書でなかなか書かれないようなちょっと踏み込んだことも触れてあり、新しいひとのお勉強向けにもよいですが、だいたい分かってるわいと思うひとの読み物にも有益でした。

桐野夏生「夜また夜の深い夜」

桐野にしては普通。と書きかけて当ブログを桐野で検索してみたら…。前作が「桐野にしては健全」その前とさらにその前が「桐野にしては普通」の二連発。信者とか言ってたのはもう5年前なのでした。

エミリー・マッチャー「ハウスワイフ2.0」

ここで書かれている手作りマニアとか自給自足生活とか、見聞きする範囲ではそういう人が特に増えている(昔から一定数いた以上に)とは思わないので全体的にピンとこず。プチ起業とかのはやりは関係あるかもしれないけど、ちょっと違うようにも思われ。

小室淑恵「子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 産休・復帰・両立、すべてが不安なあなたへ」

子育てがプラスを生む「逆転」仕事術 産休・復帰・両立、すべてが不安なあなたへ (メンターBOOKS)作者: 小室淑恵出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2014/01/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る突然こういう本ばっかり読んでどうしちゃ…