読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

判例タイムズ1418号 遺産、祭祀、産科

・「東京家庭裁判所家事第5部における遺産分割事件の運用」 東京家裁の運用の解説、統計、当事者への提供書式、他の参考文献の紹介。問題ある代理人のふるまいや代理人に望むことも。 ・「産科医療補償制度の補償金と損害賠償金の調整等について」 制度の説…

判例時報2273号 内縁・面会交流

・東京地裁平成27年5月19日判決 内縁の夫の交通事故死につき内妻の扶養請求権侵害の損害(月額6万円として平均余命の2分の1の期間)と慰謝料500万円を認めた裁判例です。 ・仙台家裁平成27年8月7日審判 離婚後の面会交流審判申立につき、申立…

判例時報2272号 和解無効、不貞

・東京高裁平成26年7月17日判決 原審での訴訟上の和解を無効として自判した判決です。和解期日後のfaxの内容など見ると、これで無効?しかも訴訟上の和解を?ええ~~~? ま、裁判長を見るとフーン、と… ・東京地裁平成27年2月3日判決 不貞行為…

判例時報2271号 相当程度の可能性、顛末報告、監護者指定

・広島高裁平成27年5月27日判決 特別老人ホーム入居者の肺血栓塞栓症による死亡につき、ワーファリンを処方していた配置医について、添付文書に従った凝固能検査等を行う注意義務違反を認めつつ因果関係は否定し、相当程度の可能性で300万円を認めた…

ジュリスト1487号 夫婦間の労働契約

東京地裁平成27年2月20日判決 被告(夫)は勤務弁護士で、原告(妻)を青色専業従事者として礼状送付、スケジュール管理などの労務の提供を受けていたところ、夫婦が別居し、妻が夫に未払賃金を請求した事件。判決は、労基法上の労働契約があるとして請…

判例タイムズ1417号 扶養料、AVM、特別縁故者

・札幌高裁平成26年7月2日決定 母から子に対する扶養料請求審判事件です。月額として原審9万→抗告審11万。基本的な考え方は同じながら、計算方法が相違するもの。 ・東京地裁平成25年8月8日判決 脳動静脈奇形(AVM)摘出術後の後遺障害につき…

判例時報2270号 交替監護・国際裁判管轄

・東京地裁平成27年1月29日判決 別居中の夫婦が子を1週間交替で監護していたところ、被告(妻)が交替監護の合意に違反して引き渡さなくなったとしてした慰謝料等請求が棄却された裁判例です。面会交流というを超えて1週間交替での監護であった状況が…

ケース研究324号 渉外家事・再婚と面会・調停に代わる審判・市民後見

本号は全体的に読みごたえがありました。・大谷美紀子「渉外家事事件について」外国人当事者の関わる家事事件について、どちらが正しいというわけではないがどうしてこうなのかを知っておくと役に立つ、というスタンスから特性がわかりやすく説明されていま…

判例時報2269号 遺産分割の錯誤無効・術後誤嚥窒息・自由診療と説明義務

・東京地裁平成27年4月22日判決 遺産の全容を知らないままにした遺産分割協議について錯誤無効と認めた裁判例です。 ・東京地裁平成26年9月11日判決 くも膜下出血術後の食事で蒸しパンを詰まらせ窒息して後遺障害を負った件につき、適切な食事介護…

論究ジュリスト2015年秋号 非訟事件、家事事件

・研究会 非訟事件手続法 ・特別座談会 家事事件の新たな展開に向けて 最高裁・第6回迅速化検証報告書を受けて 家事の方は特に、裁判官関与の充実、資料の相互開示、閲覧謄写、双方立会手続説明、調停に代わる審判、電話会議・テレビ会議についてなどなど、…

判例タイムズ1416号 調停に代わる審判、特別縁故、婚費減額、祭祀承継

・「家事事件における調停に代わる審判の活用について」 東京家裁における調停に代わる審判の活用例(合意型、欠席型、不一致型)など。 ・東京高裁平成26年5月21日決定 被相続人の従兄が、被相続人の親族の葬儀を被相続人の代わりに執り行ったり、害虫…

二弁フロンティア2015年11月号 内部公益通報、成年後見

・山口利昭「コンプライアンス実現のための内部(公益)通報のポイント」 ・東京三弁護士会合同研修会「成年後見実務の運用と諸課題」

二弁フロンティア2015年10月号 専門委員

・「専門委員制度アンケート結果報告書」を公表 医療関係訴訟における専門委員制度運用の現状と、代理人となる弁護士が注意すべき点について 専門委員制度アンケート結果報告書|第二東京弁護士会ひまわり 東京地裁医療集中部で行われている簡易鑑定的利用の…

判例時報2267号 婚姻費用、キャリーバッグ

・大阪高裁平成26年8月27日決定 子の私立学校における学費を考慮した婚姻費用算定例ですが、学費の加算にあたり、収入比按分ではなく等分処理しています。松本論文を敷衍して解説も詳しいので要参照。 ・東京地裁平成27年4月24日判決 駅構内でキャ…

判例時報2266号 面会交流

・東京高裁平成27年6月12日決定 DV事案の面会交流で直接交流を認めず、間接交流(2ヶ月に1回手紙を受け取る、4ヶ月に1回写真送付)のみとした高裁決定です。

判例タイムズ1415号 婚費減額

東京高裁平成26年11月26日決定 別居中の夫婦間の婚費が前審判で定められていたところ、夫の減収を理由とする減額申立を認めた原審判を取り消して差し戻した高裁決定です。「審判確定後の事情の変更による婚姻費用分担金の減額は、その審判が確定した当…

判例タイムズ1414号 相続と預貯金

「被相続人の生前に引き出された預貯金等をめぐる訴訟について」 被相続人の生前に引き出された預貯金をめぐる問題は、遺産分割とは別途に民事などでやるべきことになるわけですが、その法律構成、事実認定上の問題点など。

判例時報2260号 面会交流

「子ども中心の面会交流論(原則的実施論批判)」 面会交流について原則的実施論といわれるような状況になるに至るまでの流れや、そのことの問題点を指摘するものです。 原則的実施論を「ドグマ」と呼びつつ、反面、FPIC関連のとある文章について「PA…

二弁フロンティア2015年8・9月号 思わせぶり・ゴールデンルールズ

「裁判員裁判における検察官から見た弁護活動」 「思わせぶり冒陳」ってなるほどな〜と思ったのです。マサルさんも書いてるように… 佐藤優「獄中記」332頁 「一級の宣伝工作の場合、「答え」(こちらにとって都合のよいシナリオ)をこちらから提示しては…

判例時報2259号 相続放棄、不貞行為と準拠法

・福岡高裁平成27年2月16日決定 相続放棄の熟慮期間について、遺産に不動産があることの認識があっても、相続債務が存在することを知ったときを起算点として、相続放棄申立を却下した原審判を取り消してこれを受理した高裁決定です。 ・東京地裁平成2…

判例時報2257号 医師の説明義務

近藤昌昭・石川紘紹「医師の説明義務」 我妻学「近藤昌昭・石川紘紹「医師の説明義務」に関する若干のコメント」 医師の説明義務の根拠を患者の自己決定権に求める立場を「自己決定権説」と呼んで、重要なのは適切な医療行為という目的であって、患者の自己…

判例時報2256号 不貞と人格権侵害

・東京地裁平成27年1月7日判決 妻と別居中の男性が既婚者であることを秘して未婚女性と交際したことにつき、交際期間2年間のうち妻との関係修復後もこれを伏せて交際継続した半年分について人格権侵害として慰謝料100万円+弁護士費用10万円を認め…

NBL1054号 従来型契約と倒産法

パネルディスカッション「従来型契約と倒産法」 賃貸借と破産(倒産解除特約、違約金条項、原状回復、敷金)について。理屈と当事者としての当為をつなげて押さえておくべきことと、倒産法って裁判所が勝手に(という言い方もヘンだけど)運用を変えたりもす…

判例タイムズ1412号 争点整理、親権者変更

・「争点整理の現状と課題 大阪発 より充実した審理を目指して」 ・東京家裁平成26年2月12日審判 母を親権者として協議離婚したあと、未成年者が母の実家に身を寄せ、母と母実家の関係は良好ではない、という状況で父からの親権者変更の申立を認めて親…

判例タイムズ1413号 異議をとどめない承諾

・東京地裁平成26年10月3日判決 債務者の異議をとどめない承諾と抗弁についての判決で中身はどうってことないんですが、平成27年6月1日付でこの論点の最高裁判決が出てて掲載のタイミング悪かったというか、頑張ればフォローできるタイミングだった…

判例タイムズ1411号 書面による準備手続、医療、枕営業、税理士

・「遠隔地・小規模の支部における書面による準備手続の運用」 ・大阪高裁平成26年3月13日判決 離婚による財産分与の対象財産として、夫が経営する医療法人への夫の母の出資持ち分も考慮し、夫が医師として多額の資産を形成したことに鑑み分与割合を6…

判例時報2255号 歯科、弁護士法人のパワハラ

・東京高裁平成26年9月18日判決 区の実施する後期高齢者医療健康診査による受診当日に後発白内障のレーザー手術を受けて合併症を生じたことにつき、説明義務違反で自己決定権侵害として慰謝料50万円を認めた高裁判決です。請求額は100万円。原審は…

ケース研究323号 遺産分割審判、子の調査、財産分与

・「家事事件手続法の下での遺産分割審判事件等に関する紹介 〜同法施行当初の審判事件の状況を中心に〜」 全体として、そして特に、59頁に「調停は審判の準備手続ではないこと」の項。 ・「家事事件における子の調査の留意点 〜発達心理学の観点から〜」 …

家庭の法と裁判 2015年7月号 監護者指定引渡、面会交流

・福岡家裁平成26年3月14日審判 夫を監護者に指定し、妻から夫に対する子らの引き渡しを命じた審判。妻が精神疾患で子らの世話をできず親族の監護意欲も低く就学時期を迎えた子が就学もできていない、というきわめてシビアなケースです…。 ・京都家裁平…

自由と正義2015年5月号 債権法改正

特集 いよいよ決まった「民法(債権関係)改正」 弁護士実務に即した改正点の解説。

判例時報2251号 手技ミス

前橋地裁平成26年12月26日判決 リンパ節炎でリンパ節生検手術の際、副神経切断を生じさせた手技ミスが認められた裁判例です。適切に手術を実施していれば損傷はともかく切断は起こりえないという医学知見が前提となっていて、手術に関わった医師らの証…

判例時報1410号 裁量免責、産科医療補償、婚姻費用

・東京高裁平成26年3月5日決定 破産者が悪質商法を行ったことが破産原因であること+詐害目的で資産移転行為があったこと←→破産手続開始決定後に破産管財人に協力して善行を積んだことという事情のもとで、裁量免責を認めた原決定を取り消し、免責不許可…

二弁フロンティア2015年5月号 遺留分

湊信明「本当は怖い遺留分」 計算を突き詰めようとすると難しくて周りも意外とわかっていない、遺留分の細かいところについて。

金融法務事情2013号 破産事件の運用状況

佐藤卓「札幌地方裁判所における破産事件の運用状況」 「予納金の額は20万円以上とし(略)、事案に応じ、破産裁判所が定めている。当部では、他庁で行われているような、いわゆる少額管財の運用は行っていない。」とありまして、昔は、予納金20万円の事…

判例時報2248号 親権と後見

大阪家裁平成26年1月10日審判 離婚により親権者となった母が遺言により未成年者後見人を子の祖母(母の母)と指定したケースで、父からの親権者変更申立を認めた審判です。

判例時報2247号 未成年後見の横領と国賠

宮崎地裁平成26年10月15日判決 未成年後見人の横領につき、家事審判官の著しい監督義務違反を認めて国賠を認めた裁判例です。

金融法務事情2015号 管財

中井康之「破産管財人との付き合い方」 金融機関に向けて破産管財人との付き合い方を講演した内容ですが、破産管財人に求められている当為という読み方でも参考になります。

ケース研究322号 離婚慰謝料、離婚と子ども、遺産分割

・神野泰一「離婚訴訟における離婚慰謝料の動向」 慰謝料について実質的な争いがあった判決203件を裁判官が分析した論文です。慰謝料事由ごとに(不貞、暴力、粗暴な言動、精神的圧迫、悪意の遺棄、経済的事情、子との交流阻害、性的不調和)、事実認定の…

NBL1045号 債権法改正

潮見佳男「売買・請負の担保責任 契約不適合構成を介した債務不履行責任への統合・一元化」 要綱を眺めるだけでは分からない、理論的な転換点がよくわかります。

家庭の法と裁判 2015年1月号

・福岡高裁平成26年6月30日決定 養育費の減額請求で事情変更を認めなかった原審判を変更し、減額を認めた決定です。養育費月額20万円と定めた調停成立後1年2ヶ月で再婚及び養子縁組をし3年後に子をもうけた、という事情を前提に、原審判は、予期し…

NBL1044号 ネット情報削除

鼎談「検索結果削除の仮処分決定のとらえ方と企業を含むネット情報の削除実務」(筑波大学准教授石井夏生利、弁護士神田知宏、弁護士森亮二) とっても情報量が多い鼎談です。理論的な分析とともに、この分野のノウハウが惜しげもなく語られていて必読と思い…

判例時報2245号 自殺物件

大阪高裁平成26年9月18日判決 自殺物件の賃貸借で賃貸人に不法行為責任が認められた裁判例なのですが、賃貸人は某弁護士会所属の弁護士であると事実摘示されています(そして本人訴訟)。弁護士であることをあえて摘示しなくてはいけないような事実関係…

自由と正義2015年3月号 ジェンダー

「弁護士のジェンダーとキャリアに関する研究の視点の検討」 感覚的にそりゃそーだろと思うようなことでも、統計的に言わねばとなると難しいものですね。結果や分析について感覚レベルではいろいろ思うところはありますが差し障りがあるので以下略。 そして…

金融法務事情2012号 特別縁故者

高松高裁平成26年9月5日決定 全身麻痺で介護付施設に入所中に死亡した被相続人につき、入所先施設を運営する一般社団法人を特別縁故者として相続財産全て(約1900万円)を分与するとした決定です。申立を却下した原決定を変更。

二弁フロンティア2015年3月号

「弁護士会におけるクオータ制と憲法・国際法」 「村木厚生労働事務次官×会長スペシャル対談」 スペシャル対談も、クオータ制ほか男女共同参画について。

金融法務事情2008号 債権法改正

「債権法研究会報告第1回 消費貸借」

NBL1040号 引用作法

原秋彦「法務文書における引用の一般的作法」

判例タイムズ1406号 成年後見

「成年後見人の職務権限に関する研究会」 この号は論文のタイトルに工夫がなさすぎてどうかと思います。普通、「裁判所の視点から」などのサブタイトル的な言葉を補うのではないでしょうか? 別の論文のページ数も間違ってるし… 小西論文は、問題検討にあた…

判例時報2237号 有責配偶者

東京高裁平成26年6月12日判決 妻(原告)に不貞の有責性、未成熟子ありのケースで、有責配偶者で請求棄却した原審を取り消して、離婚請求と親権者=妻を認容した裁判例です。すごくひらたく言うと、夫にそれなりの収入(約960万円)があり離婚しても…

二弁フロンティア1・2月号 ADR

「仲裁・和解あっせんその他ADRの賢い使い方」 よくあるような手続の仕組みの紹介を超えて、相談時点、契約締結時点、ADR手続にかかわる時点などそれぞれの段階での弁護士の当為が述べられています。