弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

ジュリスト1516号 民法改正

「民法改正と不動産賃貸借法 賃貸不動産の2つの側面を手がかりとして」 賃貸人の地位の移転と敷金の継承

NBL1116号 民法改正

「民法(相続関係)等の改正に関する要綱案」の概要

判例タイムズ1445号 間接強制、転落と施設の瑕疵

・東京高裁平成29年2月8日決定 審判で命じられた面会交流の不履行につき1回100万円を命じた原決定を変更し、30万円とした高裁決定です。抗告人(父)の年収は2640万円、子は13歳です。 ・東京地裁平成29年2月15日判決 グループホームの…

判例タイムズ1444号 説明義務

東京地裁平成29年2月9日判決 インプラント治療の説明義務違反を否定し、治療終了を通告して診療を拒否したことの正当な理由があるとして歯科医師の損害賠償責任を否定した裁判例です。正当な理由に関する事情として、患者の暴言、治療の進捗状況(最終段…

金融法務事情2085号 家族信託

渋谷陽一郎「民事信託と成年後見の選択と認知症対策」 民事信託、いわゆる家族信託が万能のように売り出されている向きがありますが、「民事信託の利用は、後見制度を不要とするような魔法の杖ではない。」 メリットデメリット、制度間の調整策など。

金融法務事情2084号 改正民法

民法(債権法)改正の要点 金融実務に関連する項目を中心に

ケース研究331号 遺産分割、面会交流

・片岡武「遺産分割調停運営における留意点」 特に、調停に代わる審判を利用する場面と、そのときの当事者への説明事項。不成立にするために必要なプロセス。 ・小澤真嗣「両親間の暴力や高葛藤が問題となる面会交流に関する米国の最新の研究と実践」←これ、…

家庭の法と裁判13号 面会交流、宝くじと財産分与

・窪田充見「面会交流の現状と課題」 フラットに見た現状と、原則例外という判断プロセスへの問題提起です。 原則例外という判断構造において、子の利益は十分に反映されているか? 「子の福祉を害する特段の事情」、「子の利益に直接かつ明白に反し子に有害…

佐藤正午「鳩の撃退法」

この方、はじめて読みました。重たいものが読めない時期で(完全に抜けたと思えるので書きますが、しばらく脳の調子がわるく、ものが読めませんでした。私はこのブログを知っている人からはいろいろ読んでてすごいとか言われることがあり、それほどでも?と…

金融法務事情2086号 所有権留保

印藤弘二「倒産手続における自動車所有権留保の取扱いに係る新判例 最一小判平29.12.7と残された課題」

論究ジュリスト24号 現行民訴法20年

・垣内秀介「民事訴訟の審理をめぐる問題状況」 集中証拠調べ、集中審理、計画審理 ・武藤貴明「裁判官からみた審理の充実と促進」 ・大坪和敏「弁護士からみた審理の充実と促進」 ノン・コミットメントルールには意味がない? ・勅使川原和彦「控訴審・上告…

判例時報2355号 建物明渡と遺留分と価額弁償、面会交流の間接強制、求人票と労働契約不利益変更

・東京高裁平成28年6月22日判決 受遺者が遺留分権利者の占有する建物の明渡を求めた場面で、価額弁償を条件として建物明渡を認容すべきものとして、請求棄却の原判決を変更した高裁判決です。原審は遺留分侵害→占有者は遺留分減殺で共有持分有する→棄却…

ローレン・グロフ「運命と復讐」

「オバマが愛読した恋愛小説」と聞いてつい読んでしまった、というような書評に接して私もやっぱりつい読んでしまったのですが、これはほんとに素晴らしかったです。 男と女のありかた、男は単純に信じていれば幸せな生活と女が固く守る秘密と、魅力あり注目…

クリスチャン・ザイデル「女装して、一年間暮らしてみました。」

そんなに友人が離れてったりするものなのかあ。せっかくだからもっと写真とか見てみたいと思ったのですがWEB上にも全然ないのね。

「弁護士が悩む不動産に関する法律相談」「弁護士が悩む高齢者に関する法律相談」

特に不動産の方、へーそんなことがと思うような事例の紹介が多く、読む価値あります。 そして座談会…、なんか迷走したやりとりも含めナマのまま出しすぎで、もうちょっとキレイにしないのかなあと思う部分も。 でもまあ、「家族」も含めたこれらシリーズ3冊…

判例タイムズ1443号 代襲と特別受益

福岡高裁平成29年5月18日判決 被代襲者の特別受益は代襲相続人の特別受益。推定相続人でないときに贈与を受けた者が後に代襲相続人となった場合は特段の事情がない限りその贈与は特別受益には当たらないが、本件では特段の事情あり。

ジュリスト1513号 働き方改革、債権法改正

・座談会「働き方改革と人事管理のこれから」 無期転換、同一労働同一賃金、労働時間規制について実情がわかる座談会です。 ・不動産法の最前線「賃借人の債務保証の現代的問題」 特に、債権法改正、根保証規律がかかることについて。

判例タイムズ1441号 財産管理、遺産預貯金、延命

・「那覇家庭裁判所沖縄支部における財産管理案件の運用改善の取組み」 ・「相続開始後の遺産預貯金の払戻しに関する3つの問題の考察」 ・東京地裁平成28年11月17日判決 89歳男性に対する経鼻経管栄養の注入速度を長男が速めたこと、男性の誤嚥性肺…

NBL1113号 改正民法

鼎談 改正民法の実務的影響を探る 売買 こういうの読みたかったんですよ。どこが変わってどこが変わらず、どこがわからないのかが、わかってきます。

家庭の法と裁判12号 不貞行為

・「不貞行為慰謝料に関する裁判例の分析(3)」 婚姻関係が既に破綻していたという主張について、婚姻関係の認識について ・東京高裁平成28年10月17日決定 兄弟姉妹間での扶養料の負担と、扶養権利者を扶養してきた他の扶養義務者の求償を認めた高裁…

ジャンナ・レヴィン「重力波は歌う」

訳の関係なのか、叙述は読みやすいとはいえない、わかりやすくも上手でも決してないのですが、我慢して読むと、「果敢で壮大な艱難辛苦の営み」「愚者の野心」のすごさがよくわかります。報われてよかったし実は騒がしいのかもしれない宇宙のことがもっとわ…

神林長平「オーバーロードの街」

有羽が神になるあたり、「膚の下」感があってぐっときました。記者の内向的モノローグとか、記者とスパイの気取った会話とかはいかにも神林な部分ではありますが、私はこういう神林っぽさはイヤなんですよ。でも「人間というのは自分がなりたいと思う人間に…

神林長平「ぼくらは都市を愛していた」

ミウの物語とカイムの物語がどうやってつながるのか、どこに連れて行かれるかわからんと思いつつ読んでたらこうなるとは! さすが神林です。 「情報震」という世界観も、緑の廃墟も、観念上の?都市の情景も美しい。

石光真人「ある明治人の記録 会津人柴五郎の遺書」

明治維新に際し、朝敵の汚名を着せられた会津藩。降伏後、藩士は下北半島の辺地に移封され、寒さと飢えの生活を強いられた。明治三十三年の義和団事件で、その沈着な行動により世界の賞讃を得た柴五郎は、会津藩士の子であり、会津落城に自刃した祖母、母、…

岡口基一・中村真「裁判官!当職そこが知りたかったのです。」

裁判所の内部事情についてフーンとなり、やわらかく読めます。 しかし本当に勉強になるのは「裁判官はこう考える 弁護士はこう実践する 民事裁判手続」の方で、私はこちらを推します。

アビー・スミス「なんで、「あんな奴ら」の弁護ができるのか?」

無罪となった被告人から弁護人へ「あなたのために、本当によかった」 「人は、これまでに人生で行った中で最悪のもの以上の存在である」 「弁護人は、肉体、血、評判、恥、不名誉と名誉を扱うのと同様に、妻、父、母、そして子を扱っているのである」 「「あ…

未就学時期の育児書まとめ

子どもが未就学時期に読んだ育児書をふりかえってまとめてみました。 ほんとはもっと読んでいますが、それなりにお勧めできると思えるもの+kindle内でふりかえれる範囲だけです。 ここで挙げた本はぜんぶkindle版あります。育児中の読書にはkindle必携と思…

判例時報2347号 医療訴訟、高裁

・藤山雅行「名古屋高裁医事関係訴訟検討委員会の活動状況と医事訴訟の課題」 「仮に実体的真実に合致する判決を水準の高い判決と仮定すると、医事訴訟の判決の水準は、通常の民事訴訟に比べてかなり低いのではないかと危惧される。」 そして、藤山裁判官流…

日本テレビ報道局天皇取材班「昭和最後の日 テレビ報道は何を伝えたか」

平成最後の日を前に、ということで家にあったので読みました。報道や取材のありかたをいろいろ正当化しているものの、こういうありさまがまさにマスコミの悪いところとしか思えず、共感できないままでした。時系列をなぞっているだけで深みはなく特におもし…

里見清一「見送ル」

読み途中も含めてコレ系を洋モノばかり読んできたのでたまに和モノも。 あまりエキセントリックだったり悲憤慷慨調や露悪的にすぎるものには触れたくないので冒険でしたが、これは文体が自分に酔った男調紙一重ながらそういう意味ではセーフで内容もごもっと…