2006-05-01 江國香織「東京タワー」 単行本 この人のを読むときはいつも、どういう読ませ方が狙いなのかと疑いながら、書かれたものを真に受けられない気持ちで読むことになります。 こういうあり方を描けるというのは、描かれる対象に対する客観的な視点があってこそだと思うのですが、対象を好ましいものとしてのみ示しているのか、揶揄みたいなものが籠められていないのか。 でも私はともかく、終盤になるほど、透に対して、「うわ、嫌…」という感じだったのですが、この受け止めは、本来の読み方ではなさそうな気もします。