弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

家庭裁判月報第58巻第5号 保険金と特別受益

東京高裁平成17年10月27日決定
死亡保険金について特別受益に準じて持ち戻しの対象となるとした決定です。
最高裁平成16年10月29日決定「保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間で生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものと評価すべき特段の事情が存する場合には、同条の類推適用により、当該死亡保険金請求権は特別受益に準じて持戻しの対象となると解するのが相当である。」を前提に、保険金額1億余が遺産総額1億余に匹敵すること、当該相続人は受取人が変更されたときに被相続人と同居しておらず、受取人変更によって扶養を期待する等の明確な意図が見いだせないことを指摘して、「特段の事情」有りと。