弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

判例時報1930号 一般的でない治療法の場合の説明義務

東京地裁平成17年6月23日判決
患者は平成9年乳癌診断され、被告医師の提唱する「新免疫療法」を受けたが、平成16年死亡。
新免疫療法が一般的でない治療方法であることを認定。
医師が一般的でない治療方法を試みる場合には、一般的な治療方法について十分に説明した上で、一般的でない治療方法について正確な情報提供をする義務がある。
患者への説明内容に関する被告医師の供述について、診療録に記載がない相当以前の出来事を「全体として非常に詳細に供述をしていて、かえって不自然」として、他の証人との相違や陳述書との変遷も指摘して、信用性を否定。
平成9年時点でステージⅡで手術適応あり、5年生存率91%、10年生存率79%。腫瘍径からすると5年生存率88%、10年生存率75%。
という予後に照らすと一般的な治療を受けた場合には死亡しなかった高度の蓋然性あり、として結果との因果関係肯定。