南Q太との別れの日々が色濃く反映した私小説。
書店でたまたま目にとまり、銀色夏生の元夫イカちんへのシンパシーが表明されていた部分を見つけたので、買わずにおれませんでした。
南Q太、銀色夏生、内田春菊の書く、元夫がいかにダメであったかの微細かつ辛辣な描写にはたまに接するところで、それぞれの夫婦のあり方に共通性も感じていたので、それを裏面からみたようなこれはとても興味深かった。銀色夏生のほか、内田春菊への言及もあったので、やはりと思ったり。
最後の方で、なんでダメなのかわからないというくだりがあったけど、しかし読んでるこちらにはなんでダメなのかはわかる気がする。この人が、ということではなくて彼女にとって、という意味で。でも絶対わかんないんだろうな、とも。お元気で、お幸せに、と願います。