弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

内田樹「下流志向」

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち
売れてる本ですが、そのわりに(というのも変だけど)かなり難しい内容を含んでると思う。そして、かなり言い当ててると思う。この著者のは前に読んだのはピンとこなかったけど、これはかなりピンときた。
学問、労働を消費行動と対比して、両者の差異が「時間を勘定に入れてるか否か」にあることを示す。消費は無時間モデルだけど、学問と労働は時を経て返ってくるフィードバックを待つべきものだということ。よって、消費のアタマで学問と労働を考えると、意味を見いだせずに逃避することになる。リスク化、二極化の話しに続けて、階層ごとにリスクの濃淡がある、そのためさらに階層が強化される。リスクをヘッジ出来る一定の層の集団と、リスクをヘッジできずテイクするしかない孤立した人々がいる。などなど。売れてる本だからと嫌わず読んでみたら良いです。