弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

判例時報1967号 非合理的な死因贈与と錯誤

東京地裁平成18年7月6日判決
長年夫婦同然の関係にあった女性に対する不動産の死因贈与が公序良俗に反しないとされた事例、ということで紹介されていますが、それはわりとあたりまえのことで、この判例は上記判示のほかに、長女の自宅の敷地になっている土地も内妻への死因贈与の対象となっていることについて、合理的な理由がないとして錯誤無効としています。遺言無効確認訴訟なんかでは、遺言の内容の非合理性がどう位置づけられるかはひとつの問題です。本件は遺言無効ではなく錯誤の問題で局面は違いますが、内容の非合理性からわりとあっさり錯誤を導いているように読めるのが興味深いです。