弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

西岡常一,小川三夫,塩野米松「木のいのち木のこころ―天・地・人」

木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)
宮大工ものその3(読んだ順で)。「天」は西岡常一氏、「地」は小川三夫氏からの聞き書きで、「人」は小川氏の弟子たちからの聞き書き。今回は「人」がよかった! これまで、自ら語る親方像を見てきましたが、下から語る親方像によって、かなり違う見え方となりました。なんか・・つい、法律事務所の内部の人間関係に引き寄せて考えてしまいました。弁護士もキャリアを重ねて、言うことやすることが「大きく」なると、細かいことは取りこぼすようになるし、細かく見れば言行に矛盾が多くなったり、前に言ったことを忘れたりして、下にいる者からは、口ばっかりとか、言うことが前と違うとか、不信に感じるときりがない状態になるようです。大きなことを成し遂げるには、細かいことまで気にしていてはできないもので、取りこぼすようになるのは避けられないものなのか。それとも、それも器量しだいのことで、器量以上のことをしようと背伸びするがゆえに取りこぼすことになるのか。とはいえ、細かいことばかり言っていると細かいことしかできずに終わるのか。などと考えさせられます。私は、今はとにかく大きなことも細かなことも等しく心がけていきたいですが・・いずれこの問題でまた悩むときには、この本を読み返そうと思いました。
# 年末年始のお休み+連続出張中の蓄積の放出終了により、しばらく更新しないかもしれません。