弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

山崎豊子「運命の人」

運命の人(一)運命の人(二)運命の人(三)運命の人(四)
ひさびさのヤマトヨ。さすがの筆力というかんじで引き込まれ、二晩くらいで一気に読みました。タイトルは運命の女(と書いてひとと読む)とかではなくて(そういう感じの恋心ものなのかとさいしょ疑っていた)、運命に翻弄された男というくらいの意味なんでしょうか。逮捕のあたりは「国家の罠」を思い出させる感じ。あと、政治家の仮名が微妙すぎて脱力するところがたびたび(「二角小福」とか…)。舞台が沖縄に移ってからは、寓話めいてきたというかちょっと小説としてのパワーが落ちてる感じがしましたが、あとがきを読んでなんとなく納得。「沖縄県民斯ク戦ヘリ/県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」を思い出しながら。