弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

金融法務事情1903号 裁判官の心証

加藤新太郎「金融機関関係訴訟と裁判官の印象・心証」
金融機関の訴訟担当者に向けた巻頭言ですが、その中に、書面の遅れが心証に影響する、「書面の遅れは、相手方の主張が頭に残る時間が長くなる」とあります。
ほんとにそうならどんなにいいかと思いますが…。そもそも、リアルタイムに記録を読んでると思われない裁判官様は、主張が頭に残るとか以前の話しなわけで。あと、弁護士の責を依頼者に負わせるべきか?というテーマについて、カトシンが何度か座談会とかでも触れているのを読んだことがある気がしますが、どうも見ていると、負わせるべきではない(弁護士の失策や不誠実な態度は捨象して事案そのものを見たいとか、弁護士の問題ゆえに当事者に不利益を与えることを避ける)という感覚の裁判官が多いのではないかと思います。
とはいえ、心構えとしてはもちろん、相手の主張を裁判官の頭に残させないために当方の主張はキッチリ出すってことは最低限の要請です。
だからといって、相手の主張が遅れたときに当方の主張が裁判官の頭に残る!なんて夢みたいなことを期待するのはあんまりナイーブなことです。