弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

家庭裁判月報第63巻第2号 扶養料

東京高裁平成22年7月30日決定
成年の子から父親に対する扶養料請求を認めた決定です。却下した原審を変更しています。
原審は、申立人の親権者だった母が、父母の離婚の際に受けた財産分与約1800万円をマンション購入に充てて蓄えを無くしたこと、相手方(父)から母に対し申立人の養育費11万5000円が怠りなく支払われていたことなどから、申立人の大学での学業継続が経済的に困難であるとしても、母と申立人が対応すべきことで、新しい家族とともに再出発している相手方(父)に支払を命じるべきではないと却下しています。
これに対して、抗告審は扶養料の支払を命じたのですが、請求額は11万5000円であるのに対し、認容額は3万円で、この額は相手方自身がその限度であれば払えると和解提案していた額のようです。認容例ではありますが、相手方が和解提案もせず徹底抗戦だったらどうなっていたかは?