弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

秋武憲一「離婚調停」

離婚調停
室蘭出張の行き帰りでザクっと読んだのですが、読む前に思ってた以上に調停委員向け。調停委員がみんなこれ読んでくれたらな〜(ケース研究でも強くお勧めされていた)。
一点気になったのは、247頁。養育費債権と破産手続との関係を解説した上で(その内容は別に間違ってないのだけど)、「これが養育費債権と破産手続との関係ですが、義務者が破産してしまうと事実上、支払を受けられないことになってしまいます。」とあるのはどうなんでしょ。だって、その前段にまさに書いてあるように、養育費債権は免責されないんだから、破産したって失業してない限りは給料差押すれば回収できるわけです。「破産してしまうと」が「失業してしまうと」なら、そのとおり!なんだけど。権利者からの相談では、破産したらって心配を訴えられることもあるけど、破産して余計な債務負担がなくなれば養育費払う余力が出てくるんだから逆にチャンスだよって言うこともあるほどなのに。このへんは調停委員はきちんと押さえてないことが多く(無理もないけど)、見当違いな方向付けをしてくることもあるので、このミスリードは惜しい。