弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

庄野潤三「庭のつるばら」

庭のつるばら (新潮文庫)
うっかりすると「富士日記」とかと同時代のことと錯覚してしまうのですが、これでも平成の世の日常なのです。
日記文学好きにはたまらん一品でした。これまで接したことのなかった作家なのですが、これまで知らなかったこんな素晴らしい作家がいるってことは私が知らないだけで素晴らしい作家はきっともっといるのだ読んでいけば出会えるのだ!という希望まで感じました。
同じ記載が何度も何度も繰り返されるのが特徴的なのですが(同じ日常生活が営まれているから必然的にということもありますが、それだけではなくて、それ前にも聞いたから!というような同じ説明が何度も何度も何度も出てくるのです)、その繰り返しから、なんだか独特のトリップ感が生まれます。