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弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

秋武憲一「離婚調停」

離婚調停

離婚調停

とりあえず、旧版のときに、

一点気になったのは、247頁。養育費債権と破産手続との関係を解説した上で(その内容は別に間違ってないのだけど)、「これが養育費債権と破産手続との関係ですが、義務者が破産してしまうと事実上、支払を受けられないことになってしまいます。」とあるのはどうなんでしょ。だって、その前段にまさに書いてあるように、養育費債権は免責されないんだから、破産したって失業してない限りは給料差押すれば回収できるわけです。「破産してしまうと」が「失業してしまうと」なら、そのとおり!なんだけど。権利者からの相談では、破産したらって心配を訴えられることもあるけど、破産して余計な債務負担がなくなれば養育費払う余力が出てくるんだから逆にチャンスだよって言うこともあるほどなのに。このへんは調停委員はきちんと押さえてないことが多く(無理もないけど)、見当違いな方向付けをしてくることもあるので、このミスリードは惜しい。

と書いた部分がどうなってるかな?と見てみました。282頁。

これが養育費債権と破産手続との関係ですが、義務者が破産し、それまでの勤務先を退職すると、収入がなくなるので、事実上、支払を受けるのが難しくなります。しかし、引き続き勤務しているのであれば、破産債権の負担を免れる結果、経済的に余裕が生じることになるということもあります。

と直っていました。まあこうなると文章それ自体としては間違ってないのでいいんですが、どうして「破産して退職すると」という流れで書かなきゃいけないのかは依然として謎ですね。破産と退職って、それほどセットになる現象じゃないですから…