小学校の読み聞かせボランティアにて。今回は「注文の多い料理店」のかみしばいを。いちばんうしろでだらりと座っていた1年生の男の子が、「ぼくらはしんしだから、みだしなみをよくしなくちゃ。」というフレーズとともに、正座をして背すじをのばしたのだそうで、サポートしてくれてたママさんが「いいものを見た」と教えてくれました。これ…伝わるだろうか!
幼いこどもならではの物語への没入、1対多の読み聞かせであっても個のふるまいに影響を与えうること、テレビなどではこうはならないであろう人のナマ声の力。こういう瞬間に触れうるからこそ、読み聞かせ活動は古来脈々と続いてきているのかも。
「ここで かみを きちんと して、くつの どろを おとして ください。」
と、また どこからか こえが しました。
「まったくだ。ぼくらは しんしだから、みだしなみを よく しなくちゃ。」
「山の 中だと みくびっちゃ だめだ。」
ふたりは、きれいに かみを くしで とかして、くつの どろを おとしました。