弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

中井久夫「新版精神科治療の覚書」

「われわれはみな「自分の穴の中」にいる」 医師の万能感→患者が卑小化、彷徨的な治療 「診断書は求められれば書かねばならないという医師への強い義務には何を書いてもよいという強い権利で均衡されているのだ」(まさしく!) 「心気的な人は決してすぐれ…

判例タイムズ1474号 年金分割

大阪高裁令和元年8月21日決定 婚姻後9年間同居→別居35年で離婚の年金分割で、0.35とした原審判を変更して0.5とした高裁決定。

判例時報2450・2451合併号 相続放棄、子の監護者

・東京高裁令和1年11月25日決定 相続放棄申述について原審却下を取り消して受理した高裁決定です。固定資産税に関する市役所からの文書を受領してから3ヶ月経過していたものの諸事情から。 ・福岡高裁令和1年10月29日決定 妻(非監護)から夫(監…

判例時報2477号 面会交流

大阪高裁令和1年11月8日決定 父が求めた面会交流(前件調停条項に基づく)について、間接交流のみとした原審判を変更し、直接交流を命じた高裁決定。子は9歳、6歳。面会交流が途絶えたのは、母が父方で父の交際相手と会ってしまったことなど。中断前の…

こころの科学213号 秘密と嘘

・子どもの心理臨床における秘密と嘘 秘密をもてる能力、嘘をつける能力 lieとfiction ・秘密と嘘をめぐる思春期心性 私も知らない私の秘密 ・家族の暴力における秘密と嘘 ・依存症をとりまく秘密と嘘をめぐって ・秘密と嘘、その精神分析的理解 発達、発達…

井上佑紀「10代から身につけたいギリギリな自分を助ける方法」「子どものこころ・発達を支える親子面接の8ステップ」

「親子面接の8ステップ」をずっと放置してて、後から買った「ギリギリな自分」と同じ著者とわかったので続け読み。 「ギリギリな自分」はSOSミニレターの返信にすごく参考にしたい。 以下は「8ステップ」から。 ・たくさん我慢したこと、耐え忍んだこと…

小林桜児「人を信じられない病 信頼障害としてのアディクション」

春日第三版で紹介されてたので。 ・「直面化」→「動機づけ面接法」はもはや教養 ・「やめさせたければ、やめろと言わない」 ・「正したい反射」を抑え、説得ではなく交渉 ・うそによるほかは語られぬ真実もある ・違法でもしがみつくしかない浮き輪 ・リスク…

中村直人、山田和彦「弁護士になったその先のこと」

紛争系の書面は誰かを説得するための書面。迫力が要る。 「一気通貫性とかそういうもの」 「厳密な正確性とかそういうことよりも、迫力。」 「ドーン!ときて、「おお~!確かにそうだ!」と思わせるような説得力」 「タッタッタッタ! こうだ! 以上! って…

家庭の法と裁判27号 事情変更、一部分割

・広島高裁令和元年11月27日決定 和解離婚後の再婚、出生、定年退職を事情変更とし、退職後は義務者の年間支出予定額を基礎収入額と見て養育費額を算出した高裁決定。和解離婚時点で定年退職は予想しえたから事情変更に当たらないとした原決定を変更。 …

判例タイムズ1473号 養育費(学費)

東京地裁平成29年12月8日判決 「大学の入学金及び授業料の半額を支払う。」という給付条項を含む和解離婚して、現に大学進学して半額の分の請求。訴えの利益、将来請求部分とも肯定。

ジュリスト1547号 コロナ

連載 パンデミックと法実務 ・「パンデミックにおけるCSRとソフトロー」 ・「不動産賃貸借」 今般事態、経済情勢、個別窮境

判例時報2443号 養育費、脳性麻痺、相続人廃除、年金分割、法人格否認

・東京高裁令和元年8月19日決定 公正証書で定めた養育費の減額審判。住宅ローンの支払合意と不可分一体で切り離して減額できないと、これを認めた原審判を取り消して申立却下。住宅ローンの支払いに関する条項は家事審判事項ではないからと。それならこの…

判例時報2442号 面会交流、未成年者の監督義務

・東京高裁令和元年8月23日決定 抗告審で子の手続代理人を選任して意思確認している件。間接交流(原審の手紙交流にメールアドレス、LINEIDの通知を追加)。子(14~19歳)の拒絶意思が強いから間接交流に。面会親(父)の対応がいまいち不適切…

金融法務事情2141号 内部通報

「金融機関における内部通報制度の諸課題10選」 通報者との関係、企業のリスク管理という2観点

金融法務事情2140号 調査委員会

「調査委員会実務といくつかの課題」 ↓書籍「第三者委員会設置と運用」

家庭の法と裁判26号 子の監護引渡、面会交流調停モデル

・鬼丸かおる「最高裁事件から省みた家事調停の重要性」 裁判離婚が容易になってきている傾向(有責含め)と ・「子の監護者指定・引渡しをめぐる最近の裁判例について」 ・「東京家庭裁判所における面会交流調停事件の運営方針の確認及び新たな運営モデルに…

ケース研究338号 家裁の歴史

清水聡「戦後の家裁は少年をどう支えてきたか」 超名著「家庭裁判所物語」の取材裏話など。

NBL1173号 紛争費用

「サード・パーティー・ファンディング 国際紛争の費用コントロールのための新たな手段」

NBL1172号 相続法改正

「配偶者居住権とその登記を考える」 遺贈ではなく死因贈与にするメリット→仮登記による順位保全 配偶者居住権の一部放棄は許される、であろう

二弁フロンティア2020年6・7月合併号 民事執行法、ネット中傷

・2019年民事執行法改正の概要 ・ネット中傷対策実務の基礎

NBL1171号 コロナ

「緊急事態宣言解除後における中小企業・大企業の事業及び取引関係維持に関する横断的検討 事業再生実務家の視点から」

判例タイムズ1471号 杉浦論文vs大島論文、婚姻費用、共有と別居、相続分のないことの証明書、セックスレス

・大島眞一「高齢者の死亡慰謝料額の算定」 これでもうあれに煩わされる懸念はないでしょう! ・東京高裁平成31年1月31日決定 妻が小学生の長男に暴力を振るって長男が児相に一時保護され、夫が妻を残し自宅を出て環境を整えて家裁から監護者指定を受け…

法務省:父母の離婚後の子の養育に関する海外法制調査結果の公表について

www.moj.go.jp

判例タイムズ1470号 準拠法

東京高裁令和元年9月25日判決 ニューヨーク州赴任中に始まった不貞が帰国後も続いて準拠法がどうなるか。ニューヨーク州では不貞慰謝料は認められていないので、準拠法がニューヨークなら請求不可、日本なら可という問題状況。原審(ニューヨーク州として…

NBL1169号 コロナ、民法改正

・特集「新型コロナウイルス感染症への実務対応」 ・「民法改正とそれを契機とした労働基準法の改正が雇用契約の実務へ与える影響」

二弁フロンティア2020年5月号 ネット中傷

「ネット中傷対策実務の基礎」

金融法務事情2137号 預貯金債権

「共有持分に対する民事執行(1) 預貯金債権の共同相続と民事執行」

金融法務事情2136号 内部通報

「企業不祥事・企業犯罪をめぐる諸問題 内部通報」

保坂和志「読書実録」

・読書実録。読書と実録、読書の実録、読書は実録 ・たしかとはどういうことか? それはまったくたしかではないそれをたしかと思うことだ。(「カンバセイション・ピース」!) ・原因と結果はワンセット。 ・本当になる前にはっきり解読できているとしても…

鎌田東二×南直哉「死と生 恐山至高対談」

・死者はリアル。思い通りになるものがヴァーチャルで思い通りにならないものがリアル ・死体と遺体が失われたときに死者を立ち上げるやり方の一つが葬儀まあこのへんはいつもの発言… ・私(A)が私(A)であるということは、そのように自分の記憶が連続し…