弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

ケース研究327号 ハーグ条約、子の意思、増減額

・「「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」(ハーグ条約)における外務省の業務」

特に、執行現場における子の利益について。回復力や適応力の促進という視点。

・「家事調停における対話促進スキルの適合性」

参考文献リストも。

・「家事調停における「子の意思の把握と考慮」~家裁調査官の立場から~」

「家庭裁判所で働く者には、相手が子どもであっても大人であっても、つらい話に触れることに対する優しさとか申し訳なさをどこかに抱えていることが、すごく大切」。少年事件と家事事件の接点、家事調停は子の福祉を守る水際・最前線。「素直に本当の気持ちを話してくれるという幻想や期待を持たない。」。間に置いてある物を一緒に見ながらそれについて話す技法。聞くではなく教えてもらう。親権養育費という切り分けではなく「養育プラン」と包摂的な問題提起。「主体としての子」。

・「養育費・婚姻費用の増減額の始期について」

基本は請求時だけど増額と減額で考慮要素が違ったり、バラつく場面も。