弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

判例時報2036号 契約の形式と実体

名古屋高裁平成20年10月23日判決
店の雇われママで形式的には代表取締役の立場にあった者について、委任関係にあることを否定し、民法651条2項の責任を否定した判決です。委任関係じゃなかったら何だろう?となりますが、「控訴人と被控訴人は委任関係にないにとどまらず、雇用関係にあるものの、法を遵守した雇用関係ではなく、労基法16条ないし公序良俗に違反するような関係にあったというのが相当である。」ということで、「ような関係」というのがおもしろいです。
契約の名前のみならず代表取締役として登記されており形式面ではもろに委任関係でありながら、それを否定したわけで、いろんな場面で参考にできる裁判例と思います。