弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

吉田勝次「洞窟ばか」

おもしろかった!バカパワーすごい。洞窟とか謎のけもの道に入ってみたい心が満足させてもらえました。

上間陽子「裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち」

良書。著者の活動の良さも伝わってきます。

日弁連「法的交渉の技法と実践」

特に目新しいことは書いてなくおさらい程度に。

古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

「嫌われる勇気」は対話式叙述が読んでてかったるいけど、おばかな青年をばかだなあと思って脳内反論しつつ読み進めるうちに、自分でわかった気になる対話式特有の作用があって、押し付けられる主張より自ら見いだす理屈に愛着を持つ裁判官の性質をふまえた…

金融法務事情2059号 死後認知と遺産分割後の価額請求

東京地裁平成28年10月28日判決 死後認知の訴訟係属中に相続人ら(被相続人の妻と子)が遺産を妻が全て取得する旨の遺産分割協議を行い、その後に認知子が妻に対して民法910条に基づく価額請求したことについて、配偶者と子は法定相続分が別系統とい…

判例タイムズ1431号 監護者指定、遺言、遺留分減殺

・名古屋高裁金沢支部平成28年4月7日決定 別居中の父母宅を行き来し共同監護的な状態にある子の監護者指定申立を却下した原審判を取り消し、差し戻した高裁決定です。似たような却下例は大阪家裁でもありましたね。 ・東京地裁平成28年3月25日判決 …

梯久美子「狂うひと 『死の棘』の妻・島尾ミホ」

庄野の太宰もどき問題がまだ私の中でモヤモヤしているうちに読み始めたとこで庄野がけっこう登場してくるのでへえ~となって、しかし、この世代のひとたちって私生活で無茶やってそれをそのまま書くのがブンガクってほんとに思ってたんだろうか。ただ書いた…

高中正彦「弁護士の経験学 事件処理・事務所運営・人生設計の実践知」

ちょっと古典スタイルという感もありますが、わたしが座談スタイルの読み物が好き(行間から本音が立ち上るので)ということもあってか、けっこう参考になりました! おすすめです。

判例時報2314号 遺族年金

仙台高裁平成28年5月13日判決 DVで別居中に夫が死亡した場合の妻の遺族年金について、受給を認めなかった原判決を取り消し、受給を認めた裁判例です。

判例時報2313号 アメリカ養育費、ムチウチ

・東京地裁平成28年1月29日判決 アメリカ合衆国イリノイ州の裁判所での養育費の確定判決について、執行判決が認められた裁判例です。懲罰的な要素で高額となっているのではないかが争われました。 ・松山地裁今治支部平成28年2月9日判決 交通事故に…