弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

網野善彦「日本の歴史をよみなおす (全)」

こないだの長距離フライトにそなえて、ゆっくり読めて読み返しに耐えそうな本をいくつか選んだ中の1冊(でもどれも1ページも読まなかった。結局、函館への行き帰りで読むことになったけど。キングオブ秘境駅小幌通過の瞬間だけは小幌駅ホームに大注目)。…

山田詠美「学問」

どことなく、姫野カオルコ「ツ・イ・ラ・ク」みたいとおもって、「ツ・イ・ラ・ク」をもいちど読みたくなった。これ自体は特にピンとこず。ポルノとかいって騒ぐほどのもんじゃないよな。

野中広務・辛淑玉「差別と日本人」

辛淑玉の本ははじめて。この対談すごくよかった。「人権は好きだけど当事者が嫌いな人はいっぱいいる。」という言葉はすごく思い当たるしすごく言い当ててる。 辛「私たちにとって、政治というのは遠いんですよ、すごく。」野中「敵だと思ってるから。」/辛…

緒方重威「公安検察 私はなぜ、朝鮮総連ビル詐欺事件に関与したのか」

ある意味おもしろかったけど、あまりに○○なんじゃないか、この方のいろいろなお役目がこれで務まる程度のものだったのかと思うとさむざむしい、という感想。この系の本としては私の中では、細野祐二「公認会計士vs特捜検察」と同じフォルダ。

香山リカ「しがみつかない生き方」

やはり「勝間和代を目指さない」に、ほおっと思って読んでしまいました。この人の単著を読むのははじめてかも。内容的には、まあ、そうだよね、という感じ。こんな後ろ向きな気持ちで仕事されてる方とは知らなかった。

萬年浩雄「人を動かす「人間力」の磨き方―熱血弁護士の事件簿に学ぶ」

ノウハウ本的なタイトルは内容と一致してません。ベテラン弁護士の小咄集。一致しなくても佐伯唱道「なぜ弁護士はウラを即座に見抜けるのか?」これなんかはとてもよかったのですが。一話目からナニコレ状態・・・(個人的感想です)。預金引き上げるぞと怒…

山田昌弘「ワーキングプア時代」

「医療経済論」とテーマが続いた感じで、社会のありかたについていろいろ考えました。子育て世帯の格差は当初所得より再分配後所得の方が拡大してるってすごい(もともと格差で上の方にいる正社員世帯に社会保障が偏っているから、社会保障後にさらに格差が…

大森正博「医療経済論」

経済のかたい本を読むことなんてほとんどないので普通がどうなのかわからないのですが、経済の本にしては変わってるなと思うことがいくつか。目立つところでは、医師−患者の関係性や、社会の中の強者−弱者の関係性で、アルトゥイズム(利他、隣人愛)をひと…

判例時報2042号 藁の上からの養子の親子関係不存在

・名古屋高裁平成20年12月25日判決 藁の上からの養子に対する実子からの親子関係不存在確認請求について、権利濫用として棄却した原判決を取り消して、請求を認容した判決です。平成18年最判のあてはめが地裁と高裁で分かれたものです。

池田晶子「勝っても負けても 41歳からの哲学」

友人がはまってると聞いてはじめて読んでみたのですが、最初に読む本としての選択を誤ったみたい。もともと、好きな作家でも、週刊誌連載や複数の媒体に書いたのをまとめただけのエッセイ集なら読まないことにしてるのでした。文章の力に相当自信のある方ら…

ヒューマンライツ・ナウ「人権で世界を変える30の方法」

人権で世界を変える30の方法作者: ヒューマンライツナウ出版社/メーカー: 合同出版発売日: 2009/06メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 113回この商品を含むブログ (7件) を見るこんなとこで宣伝しても何の効果もないよといいつつ、いちおうのっけてみます…

P・F・ドラッカー「プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))」、デール・カーネギー「人を動かす新装版」「道は開ける新装版」

ここで紹介することはほとんどしてませんが、実は自己啓発本やノウハウ本みたいのもたまに読んでます。だいたい同工異曲でけっきょく根っこはひとつじゃないかと思って、古典に手を出してみました。じっさい思ったとおりでしたが、でも同工異曲といってもこ…