弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

シモン・ストーレンハーグ「ザ・ループ」「フロム・ザ・フラッド」「エレクトリック・ステイト」

ロボット好き男子といっしょに単に、画集として眺めていたのを、ようやく通読。 背後にはもはや、安全な日常生活なんかなく、戻るべき正常なゾーンもなく、出る道は前進しかない。(エレクトリック・ステイト) わたしたちのやってることは文明的じゃない、…

春日武彦「援助者必携 はじめての精神科 第3版」

全面書き直し!の第3版。第2版の帯の背「超実践的アドバイス集(ちょっと毒入り)」が、第3版では「口は悪いが役に立つ超実践的アドバイス集」となってて、そのとおり第3版は毒ひかえめに感じます。口調がですますになった以上のやさしさ感。春日先生ま…

医療判例解説85号 相当程度の可能性、鑑定と判決、因果関係否定

・東京地裁令和元年9月12日判決 ポリペク前の抗凝固薬休薬期間が不適切で脳梗塞、有責、相当程度の可能性900万円。相当程度の可能性にしてそれなりに高額(解説によれば高裁では相当減額した和解)。カンファレンス鑑定3名の無責結論を採らなかった地…

曽野綾子「私日記10 人生すべて道半ば」

さすがにあんまりお元気でなくなっているけどシニカルさは健在。朱門さん亡くなって気落ちされているように見受けられるのに、ご本人はその因果関係の自覚ないみたい。人は自分のことが一番見えないもの…。 そして朱門さんのベッドサイドにあったへそくりで…

河野貴代美「わたしを生きる知恵」

森瑤子に半年の?カウンセリングをされた方(「叫ぶ私」「夜ごとの揺り籠、舟、あるいは戦場」参照のこと)。

新井素子「ひとめあなたに…」

終末ものってことで、20年以上ぶりの再読。わあこの語り口、無理、と最初は思ったけど慣れればなんとか…。それにしても、若い…

大沢在昌「帰去来」

大沢在昌けっこう好き。雑誌連載でばかり読んでるのでここで書いたことはなかった。今回、kindle化を待ちつつなりそうにないものを一気に買って読み散らかしててその一環。パラレルワールド警察小説っていうすごいジャンル設定。落ちこぼれ女性刑事が異世界…

チャールズDレイクⅡ「社外取締役の兵法 グッドガバナンスの実践」

あとがきにもあるように、これは小論文集…おかたい教科書です。 持ち合わせる知見のみに頼らず、勉強、鍛錬、準備、そしてその時々で最善の戦いを。「徳」と「覚悟」とともに。

犬山紙子「すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある」、エスター・ペレル「不倫と結婚」

・人が不倫のなかに発見する最も魅惑的なものは、新しい相手ではなく、新しい自分自身である ・お互いが関係をよくしようと思い、口に出した瞬間から2人はよい方向に転がり出す。その先にあるのは「互いに生きているだけで喜びを与えあえる」という人生の大…

橘木俊詔、迫田さやか「離婚の経済学 愛と別れの論理」、亀山早苗「人はなぜ不倫をするのか」

・結婚は判断力の欠如、離婚は忍耐力の欠如、再婚は記憶力の欠如

家庭の法と裁判25号 改正相続法、内縁と財産分与、合意の婚姻費用と事情変更、遺産分割

・「改正相続法「配偶者居住権」の実務からみた問題点」 消滅時の税務注意! ・「弁護士から見た遺産分割・遺留分と税務」 ・「改正相続法施行後の状況 遺産分割前の預貯金払戻しに関わる金融実務」 ・福岡高裁平成30年11月19日決定 内縁の財産分与で…