弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

美達大和「ドキュメント長期刑務所」

わりとお気軽っぽい刑務所リポート。楽しく読めつつも、刑務所のようすを知るのに役立ちます。内容は信頼がおけるんじゃないかと思います。

坂東元「夢の動物園」

生きものの命のことを通じて人間の命についても考えています。

外山滋比古「思考の整理学」

もっと若いうちに読みたかったみたいな帯がついてましたが(うろおぼえ。帯は捨てちゃう派です)、ほんとそんなかんじ。でもいつでも遅いってことないと思います。日頃もやもやと考えていることのエッジをなぞってもらうような読書でした。

佐々木毅訳「君主論」、塩野七生「マキアヴェッリ語録」

塩野ので抜粋で読んだのは数年前で、君主論は時代を超越してると思っていましたが、佐々木訳で通しで読むと、逆に時代の書という感じがしました。文脈の中で読むより、抜き出してしまった方が力を持つ言葉です。訳の調子としても、塩野のが引用向きです。

判例タイムズ1292号 面接交渉・面会交流

「面会交流審判例の実証的研究」 なかみは普通ですが、審判例が広く拾われているのでこの種事件を扱うときの参考に。

判例タイムズ1290号 民事裁判と当事者意識

座談会「当事者は民事裁判に何を求めるのか? 下」 これもよかったです。当事者の心理を知るという意味でこれも弁護士としては読むべき。あとは、win-win的解決ということが言われるが訴訟では実際にはありえない、という指摘部分に我が意を得た思い。win-wi…

佐々淳行「菊の御紋章と火炎ビン―「ひめゆりの塔」「伊勢神宮」が燃えた「昭和50年」」

組織の中の異能という自己描写がマサルさんを思い出させる感じ。組織、大変ですね。組織のひとじゃなくてしみじみよかった。ちょっとかっこよすぎじゃない?と思いつつおもしろく読みました。表紙写真がすごいんですよね。なんでこの角度で写真撮れてるので…