弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

滝井繁男「最高裁判所は変わったか―一裁判官の自己検証」

すごく勉強になるので実務家は絶対読んだらいいと思います。

清水真人「首相の蹉跌―ポスト小泉 権力の黄昏」

選挙前にでてた本ですが、いま読んでも、というか近未来の状況を知ったいま読んでこそおもしろいように思いました。まぼろしの大連立の局面でいま話題の斉藤次郎氏が登場していて、なるほどと。政治ものは人物の間合いのとりかたや腹の使いかたなどの描写が…

中村久瑠美「あなた、それでも裁判官?」

スリリングであっというまに読んでしまいました。すごい話です。しかし実にしみじみ思うのは、変な男というのは地位があったりして傍目にはよさげな層にも、ほんとに本当に本当にたくさんいて、暴力までいかなくてもありえないマザコンとか、それはもう驚く…

向井万起男「謎の1セント硬貨 真実は細部に宿るinUSA」

私が買ったのじゃないので、ついで読みですが、ふーんへーとそれなりにおもしろく、しかしやっぱ私は野球ほかプロスポーツがあまりに好きで記録とかに喜びをおぼえちゃう人とは親密なおつきあいはできないわと思いつつ読みました(本書のテーマと関係ないで…

桐野夏生「発火点」

松浦理英子とのは10年前の古い対談で残念。男性とは対話があまり成り立ってないような・・重松は案の定ビミョー。斎藤環なんて自分の言いたいこと言って帰っただけみたい。柳美里は・・このあいだ「G2」で読んでいやーな感じがしたけど、あれも闇をさぐ…

マルガレーテ ブーバー=ノイマン「スターリンとヒットラーの軛のもとで―二つの全体主義」

週刊文春の書評(誰の担当分だったか忘れたけどほとんどこの本のあらすじをなぞっただけの書評でさぼり感があった)で見て買った本。大戦中にソ連に亡命していたドイツ人共産党員の著者が、ソ連で拘束され極寒のカザフスタン収容所に送られ、それからナチの…

判例タイムズ1301号 実親子関係

推定の及ばない嫡出子についてなど論文3本。外観説な訴訟実務と合意説な調停審判実務・・など、詳しいです。実親子関係の確定なんてDNAやれば楽勝、という素朴な考えでは、家裁に持ち込んだときに思わぬ壁にぶつかるかもしれない。

判例時報2048号 慰謝料増額事由

福島地裁郡山支部平成21年3月27日判決 寝たきりの後遺障害の慰謝料3000万円、事故後の隠蔽っぽい態度を慰謝料増額事由として挙げています。

古賀克重「集団訴訟実務マニュアル」

実践的でありかつ、志高く精神的にも鼓舞される内容です。私はいろいろ反省しました。弁護士が借金までして訴訟を続けるという事情が、すごくサラリと書いてあるけどそんなことあるんだと驚き・・。

宇都宮健児「弁護士、闘う―宇都宮健児の事件帖」

弁護士になるまで、なってからの経歴を含めて、すごい人だなーとつくづく思います。さぞかし神童だったんだろうなと思うし、鳴かず飛ばず(とご自身が言われるのを一応真に受けるとですが・・・日中、ヒマなあまり喫茶店で漫画読んでたというのは、やっぱり…

伊坂幸太郎「あるキング」

これは・・・寓話ですね。うーん、なんか全然わからなかったし、わかるために読み返したいとも思えず、今回はご縁がなかったという感じ。野球というテーマが自分的に超!どうでもいいせいかも。

辻三千代「女36歳からでもキャリアは作れる」

「3人の子供と幼馴染の夫との平凡ながらも幸せな生活は、夫の裏切りで崩壊した。海外赴任から帰国後、1週間で夫が失踪。子供を抱えて上京し再就職をはたした著者は、キャリアアップのための転職を繰り返し、55歳で思いがけず教授となった。著者の強烈な…