弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ポール・タフ「私たちは子どもに何ができるのか 非認知能力を育み格差に挑む」

有能感、自律性、関係性(人とのつながり)。この3つが満たされるときに限り人は内発的動機づけを維持できる。

佐藤由美子「死に逝く人は何を想うのか 遺される家族にできること」

「大きな器」の存在こそが自分を癒すために必要な力を引き出す。

秋山訓子「女は政治に向かないの?」

「地獄も待っているからこそやりがいあり。がんばろう」 根拠のない楽観主義、自己肯定感。 運動と政治は違う。 竹に節があるように人生にも節がある。 内面が変わることで人が動く。

南直哉「恐山 死者のいる場所」

新書だし?あまり突っ走らず万人にわかりやすく書かれている感じ。もっと小難しくわかるかわからないかキワキワの論が読みたいので次はどれを読もうかな。 そして、恐山に来たのはそういうわけだったのね。運命感じます。それがわかったのが本書の収穫。

岡田尊司「人間アレルギー なぜ「あの人」を嫌いになるのか」

人間関係が流動的だった学生時代にはわからなかったことですが、私にはこまごまとその人の文句を言いたいような感じを抱くお相手にあえて近づいていくという癖があるようで、そして同じ環境でもう20年くらい生きてくるとその結果として、その接近観察によ…

調停時報200号 面会交流の制限事由

・民事調停座談会 調停時報100号から30年の民事調停を振り返るという座談会。バブルとバブル崩壊、特定調停、消費者契約、建築、交通事故などなどおもしろい読み物でした。 ・家事調停座談会 同じく30年のふりかえり。 ・90頁←面会交流の制限につい…

家庭の法と裁判15号 不貞慰謝料

「不貞行為慰謝料に関する裁判例の分析 5・完」 これまでの概要のおさらいも。いわく… 原告は妻が夫の2.3倍。 不貞行為の相手方だけを被告とするものが9割以上。 請求額は、300万円台、500万円台、400万円台の順。 認容額は150~199万円…

判例時報2370号 特別受益

東京高裁平成29年7月6日判決 父の相続時に子が母から法定相続分を譲り受けた場合、母の相続でその譲受は特別受益にあたるとした高裁判決です(原審維持)。母には固有の遺産はなく、特別受益が遺留分算定の基礎として主張された遺留分減殺請求事件です。…

判例時報2367号 面会交流

名古屋高裁平成29年3月17日決定 前審判で定められた面会交流の禁止を求めた申立について、禁止を認めず母に立ち会わせる期間を1年延長したにとどまる原審判を変更し、面会交流を禁止とした高裁決定です。書きぶりが大胆だなあと読み進めてみると、裁判…

判例タイムズ2018年8月号 親族間の使用貸借

・「民法597条に基づく使用貸借契約の終了 ~親族間の不動産の使用貸借契約を念頭に~」 ・最高裁平成29年12月21日決定 ハーグ条約によるこの返還命令が変更された最高裁決定です(原審維持)。

判例タイムズ2018年7月号 婚姻費用と請求異議

・「婚姻費用の分担を命じる審判前の義務者による婚姻費用の支払を理由とする同審判に対する請求異議の訴えについて」

判例タイムズ2018年6月号 争点整理、面会交流

・民事訴訟法施行20年を迎えて ノンコミットメントルール違反に適切な対応をしてもらえなかったという経験の紹介(12頁) ・大阪高裁平成29年4月28日決定 面会交流の間接強制申立について、15歳の子の協力が不可欠であり子の拒否の意思が強固とし…

二弁フロンティア2018年8・9月号 成年後見

「成年後見実務の運用と諸問題」

二弁フロンティア2018年7月号 公益通報、労働判例 

・「公益通報相談のスキル」 私益とのふりわけ、見極め。証拠集め指示。行政機関への通報の留意点。通報と退職のタイミング。断念であっても満足してくれること。 ・「近時の労働判例の動向と分析」

浦河べてるの家「べてるの家の「当事者研究」」、「べてるの家の「非」援助論」

読まず嫌い?でもないけど射程に入っていつつ読まないでいたのがなんでなのか、もっと早く読めばよかったと思いつつ続けて一気に読みました。 「くどうくどき」「なつひさお」「たなかやすお」が特によかったです。 「たなかやすお」ってあの田中先生のこと…

斎藤惇夫「冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」、佐藤さとる「だれも知らない小さな国」

このごろ本が読めないのは、子どもへの読み聞かせでHPが削られているのかもしれないという気もします。 読み聞かせに関して。 乳幼児期から人並みに読み聞かせをしてきてましたが、小学校入学とともにいいかげん自分で読めということで中断しました。しか…

南直哉、玄侑宗久「同時代禅僧対談<問い>の問答」

ここをだいぶほっといてるなと自覚はあったけど1ヶ月以上も更新しないでいたとは! いつもは日付はウソですが、心おぼえとして実際の更新日で更新しておきましょう。 ちょっと前から、読めない期、読んでもアップできない期、読める期の波があり、このごろ…