弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

NBL1079号 口頭議論とか

・企業訴訟における訴訟活動(下) 説明会、ディベート型審理など。このごろ口頭議論がトピックですが、記録化、心証の引き継ぎができないこと、代理人による悪用、やっても役に立たなかった例など。調書異議をするくらいであってもいいと! この座談会を読…

髙橋大輔「漂流の島」

書評いろいろ出ていましたが、これは広く読まれてほしい! 必読書と思います。 漂流民を負う調査や探検自体の魅力もさることながら、流木で船を作ったり、米を積んだ船が漂着したりそれが芽を吹いたり!という鳥島生活での奇跡っぷりと二重写しになって、「…

高山文彦「生き抜け、その日のために-長崎の被差別部落とキリシタン」

「水平社」の副産物と思われる本書。長崎…中でも浦上。部落、キリシタン、被爆。重いテーマを3つ寄せたもので掘り下げと求心力はいまいちな感じがしつつ、うなりながら読んだのでした。 いき

蟻川恒正「尊厳と身分 憲法的思惟と「日本」という問題」

裁判例やほかの人の立場を批判するとき、相手が謙虚さを欠くという言い方をする人は、その人自身にとって謙虚さが課題(要はご同類)ってことだよなとこのごろ考えていて、あと、事件記録を見ないで判決だけ読んでする批判はどうしても限界があるって法曹で…