弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

判例時報2251号 手技ミス

前橋地裁平成26年12月26日判決 リンパ節炎でリンパ節生検手術の際、副神経切断を生じさせた手技ミスが認められた裁判例です。適切に手術を実施していれば損傷はともかく切断は起こりえないという医学知見が前提となっていて、手術に関わった医師らの証…

河野裕子「たったこれだけの家族 河野裕子エッセイ・コレクション」

kindleにて。またこういうものを読みたいモードになってきました。

佐伯照道ほか「有利な心証を勝ち取る民事訴訟遂行」

たとえばなんですが、「第5章 訴訟を有利に進めるために」の内容は、項目としては「1 はじめに」と「2 若手弁護士へのメッセージ」の2本建てだけで、「1 はじめに」の本文はたったの6行、「2 若手弁護士へのメッセージ」は、内部の項立てもナシで30…

判例時報1410号 裁量免責、産科医療補償、婚姻費用

・東京高裁平成26年3月5日決定 破産者が悪質商法を行ったことが破産原因であること+詐害目的で資産移転行為があったこと←→破産手続開始決定後に破産管財人に協力して善行を積んだことという事情のもとで、裁量免責を認めた原決定を取り消し、免責不許可…

藤原章生「世界はフラットにもの悲しくて 特派員ノート1992-2014」

紛争地帯に一人で赴くようなたぐいの男性の書く文章は「自分に酔った男調」に決まっている、と私は私にひゃっぺんでも言い聞かせたいのです…。でも、「深夜特急」は違ったしなあ… 特別な光景を目にした意味を表現すべきは文章でも写真でもなく、それによって…