弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

NBL1138号 ジェネラル・カウンセル

座談会「ジェネラル・カウンセルと企業の法務機能」 ・Noと言えば本当に止まってしまうことの恐ろしさ。 ・つっかえ棒になってくれる一人。 ・自分で責任をとっている姿勢。 ・フェアとリーガル。

金融法務事情2104号 信託と遺留分

東京地裁平成30年9月12日判決 子との信託契約について、経済的利益の分配が想定されない不動産(自宅等)の信託は遺留分制度を潜脱する意図で信託契約を利用したもので公序良俗に反して無効とし(このほか賃貸住宅などの有効部分はある)、遺留分減殺請…

金融法務事情2103号 相続法改正、買収防衛

・「改正相続法の要点」 自筆証書遺言の目録への書目押印「毎葉」→裏でもよい。など細かいところへの言及。 ・東京高裁平成30年5月9日判決 元代表取締役(買収により解任)が買収防衛のために支出した弁護士費用について、自己保身で善管注意義務違反と…

自由と正義2018年12月号 相続法改正

特集 民法(相続法)改正について 相続法改正の背景、立法経緯等 遺産分割手続に関する改正(持戻し免除の推定、仮払い制度等) 遺留分についての改正 配偶者居住権、自筆証書遺言その他の改正

家庭の法と裁判17号 面会交流の間接強制、扶養料、再婚と養育費減額の始期

・大阪高裁平成30年3月22日決定 面会交流の間接強制で、1回5万円とした原決定を変更し1回20万円とした高裁決定です。母(監護親)は面会交流を一貫として拒否。原決定で5万円とされた後は2回程度面会に応じている。母は歯科医師で年収約476万…

NBL1135号 相続法改正

相続法改正の概要 共同相続人の一人が遺産を処分したか争いがある場合、処分された財産が遺産に含まれることの確認請求。

保坂和志「ハレルヤ」

また猫の話、猫のことはほんと興味ない派なんだけどと思うと発売されてもすぐには手が伸びず、今ごろ読みました。しかし「ハレルヤ」の「キャウ!」のくだり、Amazonの内容紹介で「キャウ!」と鳴き声が引かれているのを、キャウがどうした、猫の鳴き声なん…

穂村弘「短歌の友人」

自虐ぶりっこみたいなエッセイと芸風がちがいます。

多和田葉子「雪の練習生」

なにこれ、なにこの本、すごい叙情! この著者ははじめて読んだけどほかのもこんな? ほかも読んでみたい。すごくよかった。 (これこそバカッぽくしか書けない感想)

ナディア・ムラド「THE LAST GIRL」

まさかと思いつつ過ごしている日常が反転すること。勇気と偶然と善意と犠牲の脱出劇。

曽野綾子「人間にとって病とは何か」

朱門さん亡き後の暮らしぶりがすこし書かれています。猫とお暮らしだそうで(また猫!) お一人になっても意気軒昂。

瀬戸内寂聴「いのち」

だいぶお弱りになったなあ、これが作品として成立していると思って?文章のゆるみ…。曽野綾子さんと比べるのも変だけどたまたま続けてよんだので、でも9歳違うとこれくらい…?

柳田国男「婚姻の話」

昭和20年前後に、日本の婚姻習俗をさぐっている本書。日本古来の、というものの言い方がいい加減なものであるということ、でも分析の観点自体には時代からの限界がある、そのあたりは解説の上野千鶴子先生が引き締めてくれています。

田村一夫「公務員が議会対応で困ったら読む本」

公務員でもなければ議会対応もしませんが、たとえば外部委員としての私に対応する事務局はどんな思考回路で?みたいな観点で読むとまたおもしろい。こんなこと公刊物で実名で書くんだ!というような赤裸々トークです。

仲野徹「(あまり)病気をしない暮らし」

「こわいもの知らずの病理学講義」の二匹目のドジョウといったところ。既にある連載をまとめたものなので、まあ。

大竹文雄「医療現場の行動経済学 すれ違う医者と患者」

「死すべき定め」「決められない患者たち」など思いだしつつ、日本の実情として。