弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

家庭の法と裁判14号 不貞慰謝料、婚姻破綻、預貯金遺産分割

・不貞行為慰謝料に関する裁判例の分析(4)

・東京高裁平成29年6月28日判決

別居3年の妻からの離婚請求を棄却した原判決を取り消して、離婚を認めた高裁判決です。最近こういうの、非公刊例でも目にしてハア?となったことがありますが、棄却されそうな場合に参考判例として出して釘を刺しておくのに使いたい感じです。

・初任者のための遺産分割講座 後見人として遺産分割調停に関与する際の留意点・預貯金債権に係る最大決平成28年12月19日を受けての実務の運用

判例時報2366号 養育費減額

福岡高裁平成29年9月20日決定

親権者母の再婚、再婚相手との養子縁組があり養育費免除or減額が申し立てられた件で、養親らだけでは扶養義務が十分でない場合はその不足分を補うものとして養育費の減額を認めた高裁決定です。原審とは減額幅が違います(養親らの扶養義務で足りない部分の考え方の相違)。

判例時報2365号 面会交流

 ・東京高裁平成29年11月24日決定

面会交流が子の福祉に反する場合もあることを指摘し、面会交流の実施がかえって子の福祉を害することがないよう、事案における諸般の事情に応じて面会交流を否定したり、その実施要領の策定に必要な配慮をしたりするのが相当、と。向こう1年半の第三者機関の支援など細かな実施要領。

春日武彦「病んだ家族、散乱した室内」

いつものカスガ節。

家族のグロテスクさ、家庭の中で時間が止まる作用。

視点ができると見えるようになるというだけなのか、それをつとに感じる出来事が続きました。

使命感より好奇心。論理の理解と非論理への共感。場数や人柄。うまい対処法が存在しないということを知っているという力。心の余裕が問題解決を左右する。

病んだ家族、散乱した室内―援助者にとっての不全感と困惑について (シリーズケアをひらく)

判例時報2364号 養育費増額

東京高裁平成29年1月9日決定

裁判離婚後の養育費について、養育費の増額と終期の延長(所属高校の系列大学に進学が確定していると主張して)を求めた前件審判(高校2年時申立→3年時審判)で養育費の増額のみ認められ、その後、大学入学後に、学費の分担と終期の延長を求めた本件について、却下した原審判を変更し、学費部分は認めず、終期の延長のみ認めた高裁決定です。

二弁フロンティア2018年6月号 労働

業務妨害に関して衝撃的なことが書いてありました…。

野川忍「近時の労働判例の動向と分析」