弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

判例時報2342号 特別縁故者、民事控訴審

名古屋高裁金沢支部平成28年11月28日決定

被相続人の入所先の障害者支援施設に相続財産の全部(約2200万円)を分与するとして、これをまったく認めなかった原審決定を取り消した高裁決定です。

・民事控訴審の審理の充実 実態調査を踏まえた提言(上)

平成16年の司法研究提言の功罪的な。

二弁フロンティア2017年11月号 面会交流

講演録「別居・離婚と親子の面会交流」

FPICの山口さん…と思いきや、山口さんお二人いらっしゃるのね。恵美子さんではなく美智子さんのご講演です。

厚労省の調査研究事業。理想の面会をめざしてがんばっていた時代から、理想でなくても親子の縁をとにかくつなぐという再出発。再調停はまずいことではない。玉砕かほそぼそでも継続か。子どもへの親機能の補完。同居親の被害意識への対応。別居親への未来志向。

中野信子「ヒトは「いじめ」をやめられない」

なぜいじめは起こるのでしょうか。なぜ人は人をいじめてしまうのでしょうか。

これは、脳科学ばかりでなく数理社会学や行動社会学などの見解も、いじめをはじめとする社会的排除行為が、ヒトが種として存続することを有利にしてきたことを示唆しています。 

 これ、本文の一行目なんですが、文章が…。「これは、」はどこにもつながってないし、その続きの文章の平仄もヘンですよね。この方の文章って、本書を通じてずっとこんな感じなんですけど、編集の人が整理したりしないんでしょうか。わたしけっこうこういうの耐えがたいので、一語一語を追わない超速読モードにして30分で読みました。

フリーライダー」「裏切り者検出モジュール」「サンクション」「オーバーサンクション」「オキシトシン」「仲間意識」「セロトニン」「ドーパミン」「類似性」「獲得可能性」「社会的報酬」「アンダードッグ効果」「ルシファーエフェクト」「メタ認知力」

ヒトは「いじめ」をやめられない (小学館新書)

曽野綾子「夫の後始末」

強者礼賛の気があったことを認めつつ、そうはいかない状況の自分を振り返っているところ、最後のあがき、あがくことを、必要なこととして肯定しているところが印象的でした。

夫の後始末