弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2011-01-01から1年間の記事一覧

新生児のころレンタルのベビグッズ(ベビバスとかスケールとかね)の配達のおじさまが、赤ちゃんは寝てるときがいちばんかわいいよね(泣いてないうるさくない困らせられない的な意味を言外にこめて)と言ってたな。いまのうちに論文あと4本読むのだでもわたしも…

江國香織「やわらかなレタス」

[asin:4163736808:image] このごろは定例の法律雑誌のチェックがせいぜいであまり本を読めておらず、ひとりツイッターごっこ状態になってしまっているここをいったいどうしようかと思いつつ、ひさびさの読書日記としての更新・・・週刊文春の連載エッセイ。…

2004年に宮城に行ったときの写真を見返した。おひるごはんを食べた石巻の友福丸はどうなってしまったか。桜咲く高台の公園から石巻市街地を撮った写真に似たアングルの写真をこのかん幾度か見たのだった。海外で自ら消息を絶った家族を探していた知人に私も…

おむつを替えてもらうのが自分にとって有益なことだって認識するのはいつからなのだろう。もしかしておむつしてるあいだは、そんな認識には到達しないのかな。育児に専念する日の時間の流れの早さ(あっというまに夜)は異常。楽しくて時の経つのを忘れるとか…

このあいだあるひととの関係ですごい不満なことがあって、憤るきもちを懸命になだめつつひとり雪道を歩いたことやあのひととあのひとに愚痴ったその光景をはっきり思い浮かべることができるのに、その不満の原因が何だったのかをキレイに忘れてしまっている…

ひとに貸す約束をしたあるひとの自伝を貸す前にちょちょっと読み返し。昨日今日と移動が長かったし精神的にもやられた部分がありぐったり気味。でもひとつひとつ。「赤いサイロ」知らなかったけどこれおいしい。来週の東京行きがなくなった。特割でとってた…

今日は空路で帰る。昨日は、車内販売くらいあるような気分で乗り換えたらまさかの一両ワンマンで、ゆきぶかいスキマみたいな谷の底をすすんできた。事務所に戻って書類みて電話折り返してやっと、お通夜の帰りにいただいたクッキー(クッキーと缶コーヒーを…

ちょこっとしたことを、ひとの画面に流れるとこで書きづらいから自分のホームでひっそり書こう。 片道5時間の地でお通夜のあとはやっぱりしんみりするけど今夜は友人と一緒。人が亡くなるとこの世にはいないだろうわけだけど、最後にそれをこの世で許される…

家庭裁判月報第63巻第3号 面会交流など

・大阪高裁平成22年7月23日決定 面会交流について頻度及び一回あたりの面会時間を段階的に増加させる内容を定めた決定です。面会要領をとても詳しく定めています。当事者間の協議に期待できないケースの参考に。 ・横浜地裁平成21年7月8日判決 調停…

山口進、宮地ゆう「最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く」

最初から引き込まれて一気読み。なんでこんなに見てきたようなのか…? 業界人は必読と思います。

三浦知良「やめないよ」

見たときはなんでこんなの買ってきたのと驚いたんだけど、日経の連載で良かったからというので、守備範囲ひろいなと感心(私はスポーツ欄なんてチラっとも見ない人なので知らなかった)。で、読んだら意外によくて、日々の仕事へのこころがまえとして得るも…

立花隆「がん 生と死の謎に挑む」

番組のDVD付の本です。番組も見てなかったので、ちゃんとDVDを見てから。理屈は知らないまでも、がんと通常細胞は同じ生体メカニズムに乗っているのでがん治療は難しい、という着地点はそんなに意外でもなかったのだけど…。どんな希望も儚くうつるよう…

朝吹真理子「きことわ」

文章も雰囲気もすごく好みでした。この系では、私がイヤな不思議思わせぶりっ子風味とそうでないのとの区別は読んでみるまでわからないのがつらいとこですが、「きことわ」はそういう臭みはなくてとにかくよかった。これまで、中勘助みたいなのかなと思って…

家庭裁判月報第63巻第2号 扶養料

東京高裁平成22年7月30日決定 成年の子から父親に対する扶養料請求を認めた決定です。却下した原審を変更しています。 原審は、申立人の親権者だった母が、父母の離婚の際に受けた財産分与約1800万円をマンション購入に充てて蓄えを無くしたこと、…

判例タイムズ1336号 到底解し難い

最高裁平成22年10月14日判決 請負契約の入金リンク条項(上からもらったら下に払う)について、停止条件ではなくて不確定期限であるとした最高裁判決です(いわゆる「出世払い」が条件か期限かの論点参照です)。地裁、高裁とも停止条件という判断。が…

家庭裁判月報第63巻第1号 家事の基本文献

「家庭裁判所事件の概況 家事事件」 裁判例の概観の部分で、項目ごとの註で挙げてある文献は、裁判所が参照するのはこういう文献である、という意味でよく押さえておくべきでしょう。前から思っていることですが、現役裁判官でない人の著作でどう書いてあっ…

金融・商事判例1356号 証拠保全

平成22年6月23日仙台高裁決定 妻に後遺障害が残ったことで自らが受けた精神的苦痛を理由とする夫申立の証拠保全手続で、病院が妻の同意を確認できないかぎり診療記録を開示しないというので、裁判所が検証不能として検証を打ち切った件で、提示命令申立…