弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

2013-01-01から1年間の記事一覧

竹内政明「「編集手帳」の文章術」

「名文どろぼう」がよかったので。こちらもよかったです。

堀江貴文「刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻」

ほんとはそれなりにつらいんだろうと思うけど、充実していい体験じゃないかと人ごとなら思ってしまう。やさしさや思いやりは経験値、とか名言も。 そして、祝・仮釈放。どんな苦境も糧になるということを証だてする活躍をお祈りします。

桐野夏生「ハピネス」

桐野にしては普通。金原ひとみ「マザーズ」みたい。最後に希望があるのも桐野らしくないような…

「精選女性随筆集 第一二巻 石井好子、沢村貞子」

どちらも初読。石井好子の観察眼、語り口は須賀敦子を思わせる感じ。

田端健人「学校を災害が襲うとき: 教師たちの3.11」

[asin:4393333195:image:small] 震災関係の本を少しずつ読もうか、という感じになっています。過度に情緒に訴えたり粗製濫造のたぐいは回避したいところですが、これはそのいずれでもなく、静かな調子で示された事実の重さがあります。

伊賀泰代「採用基準」

採用基準…っていうタイトルは内容に照らしてちょっとミスリードのような。リーダーシップの必要性、リーダーシップとはどういうことか。自分がどうあるべきかというより、子どもにどういう能力を身につけていってもらいたいか、という目線で読んでしまいまし…

論究ジュリスト2013年冬号 家事電話会議

「研究会 家事事件手続法」 電話会議システムについて。 「通常は弁護士事務所や支部など近くの裁判所に来ていただくというのが想定されていると思います。ご自宅に電話を掛けてというのも原理的にはあり得ますけれども。」 「家庭裁判所としても、電話会議…

黒田夏子「abさんご」

文体は好み。系統でいえば朝吹真理子だと思いました。そして中勘助(中勘助みたいというのが、私の最上の褒め言葉です)。文体が美しいのに、その美しい文体で表現する対象が美しいものばかりでなく人間の醜さもあるってところが、ますます中勘助っぽい(「…

山口正介「江分利満家の崩壊」

いたましいというかなんというか。 子どもが立派な親を超えられないという親子関係の気の毒さ…。我々の業界でも、ときに目にすることではありますが…。 あとは、一人っ子が一人で親を送ることのいたましさ…。

判例タイムズ1383号 子の引渡

1東京高裁平成24年10月18日決定 2東京高裁平成24年10月5日決定 3東京高裁平成24年6月6日決定 子の引渡に関する東京高裁決定が3つセットで掲載されてます。裁判所からまとめて送ったんでしょうかね。1は判時で既出。

有吉佐和子「女二人のニューギニア」

さっそく読みました。おもしろいというだけでなく、仕事意欲とか(畑中さんすごい)なんかワイルドに生きたい力が湧いてくるようなそんな一冊です。シシミンの人々がその後どんなふうになったのかも気になる…

「精選女性随筆集 第四巻 有吉佐和子、岡本かの子」

二人ともほぼ初読。有吉佐和子はルポがとんでもなく面白くて、抄録だった「女二人のニューギニア」と「日本の島々、昔と今」は、全部読みたいので図書館で手配中です。 岡本かの子は、なんかおろかしい感じの文体が苦手でした(おろかしいって言っても本当に…

伊坂幸太郎「残り全部バケーション」

いつもどおり安定しておもしろいってとこです。

庄野潤三「野菜讃歌」

随筆は寄せ集めのものなので、「庭のつるばら」のようなトリップ感は得られず、残念。でも、「私の履歴書」が読みたかったので、いいんです。 随筆は、亡くなるまで年1回、刊行されていたのですね〜。平成19年までなんて、つい最近じゃないですか!どうし…

NBL992〜4号 座談会

「新春座談会 持続的成長を支える新しい市場規律とその担い手(上〜下)」 これ、おもしろかったです。示唆的で、読みごたえがありました。