出所直後の引きこもり状態から、「獄窓記」を書いたあとの現状まで。服役の後遺症を乗り越えるのは大変だったようで、どん底の状態がつぶさに書かれています。大半の受刑者よりは恵まれた環境にあるとみえるこの方ですら、立ち直りにこれほどの苦労があるようです。そこから出版にこぎつけ、認められていく過程はカタルシスを感じます。
ところで、PFI刑務所の「美祢」は四半世紀ぶりの新設刑務所ということは知っていましたが、それが「月形」以来とはうかつにも認識していませんでした。「月形」には去年の１０月に見学に行き、「美祢」には先月、見学に行ったばかりです。
