弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子の読書日記

税務調査体験

当事務所は秋に開業10周年を迎えるのですが、その前祝いのように先日、税務署様がご来所されました。いろいろと新鮮だったので、未体験の同業者各位にはご参考になることもあるかと、見聞を残しておきます。
・公開情報は徹底的にチェックしてきます。
事務所ホームページの内容をプリントアウトしてきていました。経歴にある講演やテレビ出演の報酬がどうだったかなんてことも聞かれました。
・プロファイリングされます。
そのわりには、私の身上情報の把握は間違っており、「ご主人の職業は○○で、お住まいは○○ですよね?」が丸ハズレだったのは謎でした。夫に調査きたときは、私のことまで把握してたらしいのに…。そして、調査の冒頭は、身上調書とるみたいに経歴を聞かれました。このことは立ち会った税理士さんも意外がっていましたが…
・預かり金口座からの出金をチェックされます。
調査のメインは、事務所の預かり金口座からの出金の行方の逐一チェックです。依頼者への返還か、売上計上か、そのいずれでもなければどうなったのか。
・依頼者ごとの預かり金口座は銀行で調査されます。
銀行に行って、依頼者ごとの預かり金口座の存否内容をチェックしたようです。もちろんそれらの通帳は私の手元にあるわけですが、その提出を求めるのではなく、最初から銀行サイドでの調査を前提としていました。それについても、出金の行方の報告を逐一求められました。
・つまりは、売上の除外を何より気にしています。
過払金を売上除外してポッケすることを何より気にしているようです。もちろんそんなことしてないのですが、個々の事案の事情から、返還でも売上計上でもないまま宙に浮かせていたケースも中にはあって、まさかあとから突かれるとは思わないのでメモも残しておらず、1件1件解明するのに苦労しました。
・計上ズレ
うちは分割入金の残金については12月末の時点でまとめて売掛計上している(厳密な発生主義ではないけど年単位では発生主義的対応)のですが、それでも個別のケースについて計上ズレではないかと指摘を受けた件がありました。とはいえ、売掛で上げるべき分は上げており、上げてないものにはそれなりの事情があるので、そこを説明して理解が得られました。
・無罪放免
…と、苦労しつつも、変なことは全くしてないので、どれも最終的には説明がつき、無罪放免となりました。
・教訓
意図的な変なことはしてないだけに無自覚すぎて、お金の流れの再現に苦労したので、今後は出金の際は必ず通帳にお金の行方のメモを残すことにします。
うちは経費方面では、接待交際費もかわいい金額だったので特に指摘はなく、たまたま12月に地下鉄乗車券をまとめ買いしていたのを注意されただけ(これもたいした額ではない…細かいよ!)でした。
私は前にも書いてるように、税金を納めるのが苦にならない性質の人間なのですが、それでも税務調査を受けて、場合によっては追加で納めることになるという局面に立たされるのは嫌なものだったのが自分でも意外でした。