弁護士ラベンダー読書日記

札幌弁護士会所属・弁護士田端綾子(ラベンダー法律事務所)の読書日記

尾身茂「1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録」

道の有識者会議ももうじき終了、に寄せて。

 葛藤にはネガティブな印象がある。意見が対立すれば答えがなかなか見えず、不安定な状況に置かれる。この不安定さに耐えられず、物事を単純化して早くすっきりしたい誘惑にかられる。

 現実は極めて複雑だ。安易に答えを出せば、間違える。簡単に白黒付けようとすれば、肝心なものを見逃す。納得いくまで意見を戦わせる中で、単純に足し合わせるよりも合理的なアイデアが出てくる。それが葛藤を「突き詰める」ということだ。葛藤を突き詰めることによって、それまで気が付かなかった、新たな地平にたどり着ける。(329頁)

1100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録

 

家庭の法と裁判46号 DV法、間接強制、養育費減額

・DV防止法 令和5年改正の解説 →令和6年4月施行

・改正DV防止法による保護命令の新たな運用と残された課題

・東京高裁令和4年10月31日決定

父→母への調停に基づく面会交流(コロナ禍で不実施3回分の代替日の設定)についての間接強制の申立を権利濫用として却下した原審判への抗告を棄却。

・宇都宮家裁令和4年5月13日審判

母の再婚による養育費減額申立。養子縁組はしていないが同居し事実上扶養→養子縁組に準ずる状態として考慮。母は夫の収入資料の提出拒否→夫が精神科の開業医であることに鑑み算定表の上限で算定。

2023年6~10月まとめ

・町屋良平「生きる演技」

これ、ものすごかった

文藝 2023年秋季号

・町屋良平「恋の幽霊」

こちらは、ちょっとわからず

恋の幽霊

・最相葉月「中井久夫 人と仕事」

これは実験であって、実験には失敗というものはない、なぜなら、それはまだ早いとか自分には合っていないらしいとかがわかったら、それはそれで成功なのだから

試行錯誤は、回復途上者の特権であると思う

知の光と無縁の闇の暗さが誘発した中井先生(ウルトラマン)という現象

患者とは、あるいは患者も含めて不幸な人とは、考え、考え、考え、考えている者

中井久夫 人と仕事

・伊藤絵美「カウンセラーはこんなセルフケアをやってきた」

カウンセラーはこんなセルフケアをやってきた

・田中兆子「今日の花を摘む」

今日の花を摘む

・江國香織「シェニール織とか黄肉のメロンとか」

シェニール織とか黄肉のメロンとか

・金原ひとみ「腹を空かせた勇者ども」

腹を空かせた勇者ども

・金原ひとみ「ハジケテマザレ」

ハジケテマザレ

・吉田修一「永遠と横道世之介」

横道世之介 おかえり横道世之介 (中公文庫) 永遠と横道世之介 上 永遠と横道世之介 下

・吉本ばなな「はーばーらいと」

はーばーらいと

・内田樹「そのうちなんとかなるだろう」

そのうちなんとかなるだろう